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怖がる
「怖がる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
怖がるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
たそうです。
それがおよそ十分あまりも続いてから、祖母は静に孫娘を抱き起すと、
怖がるのを頻《しき》りになだめなだめ、自分の隣に坐らせました。そうして今度はお栄....
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
っけい》もあった。
しかしかれこれ一月《ひとつき》ばかりすると、あいつの赤帽を
怖がるのも、大分《だいぶ》下火《したび》になって来た。「姉さん。何とか云う鏡花《....
「青年と死」より 著者:芥川竜之介
らないぞ。
B ああ。(仆れて死ぬ。)
男 (笑う)莫迦《ばか》な奴だ。(Aに)
怖がることはない。もっと此方《こっち》へ来るがいい。
A 己は待っている。己は怖....
「海異記」より 著者:泉鏡花
の兄哥もそういうし、乗組んだ理右衛門|徒えも、姉さんには内証にしておけ、話すと恐
怖がるッていうからよ。」 「だから、皆で秘すんだから、せめて三ちゃんが聞かせてく....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
まうぞ。本当に人殺しをしたように、がたがた慄えていなくちゃ駄目じゃないか。もっと
怖がるんだ。もっともっと……」 ――そうこうしているうちに、乃公はそれから先の....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
とても、自分が通りかからねば、あのようなあさましい姿になっていた筈だのに、それを
怖がるとはなんということだろう、と。 彼はふたたび焼野原の銀座通へ出て、それか....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
とだったが、――隠し立てをすると為にならんぞ」 しかし印度人の婆さんは、少しも
怖がる気色が見えません。見えないどころか唇には、反って人を莫迦にしたような微笑さ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
てまたお友達になりましょう」 人力車の幌がうしろへ落ちると、わたしが夜になると
怖がるくせに毎日考えていた死そのもののように、その内にはケイス・ウェッシントン夫....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ついて、自分の信条を本当らしく言い拵えるようなことはしないつもりだ。僕はむやみに
怖がるのではない。しかし明かるい日中にとやかく言わず、もし君がゆうべ僕と一緒にい....
「海亀」より 著者:岡本綺堂
のだ。平生ならば、小さな海亀などは別に問題にもならないのだが、美智子さんは無暗に
怖がる、僕もなんだか不安に堪えられなくなって、手あたり次第にその亀を引っ掴んで、....
「水鬼」より 著者:岡本綺堂
藻じゃありませんか。」 「幽霊藻ですよ。」と、僕は水のうえを指さした。「今じゃあ
怖がる者もないでしょうね。」 「ええ、われわれの子どもの時と違って、この頃じゃあ....
「木曽の旅人」より 著者:岡本綺堂
にはまったくなんにも見えなかった。弥七にも見えなかったそうだ。が、小児はふるえて
怖がる。犬は気ちがいのようになって吠える。なにか変なことがあったに相違ない。」 ....
「蟹満寺縁起」より 著者:岡本綺堂
な甲で身をかためている。おまけにこういう鋭い武器をもっているから、蛇の方で却って
怖がるくらいだ。 蛙 なるほど叔父さんは強そうだね。おらあこの通り小さいから弱い....
「影」より 著者:岡本綺堂
(小声に力を籠めて。)でも、あの人はどうも可怪いわ。太ァちゃんが無暗にあの人を
怖がるのは、なぜだろうと思っていたんだが、あたしも今、急に怖くなったわ。 重兵衛....
「活人形」より 著者:泉鏡花
「こりゃ飛んだ事になって来た。と一方ならず恐るる様子、「何もそう、顔色を変えて恐
怖がる事もありますめえ。病気で苦しんでる処を介抱してやったといえばそれ迄のことだ....