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思い知らせる
「思い知らせる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
思い知らせるの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
耳に残って爺《じじい》になって 今はこの世で藍丸王に 昔の主人の淋しさつらさ
思い知らせる時が来た」 花が咲いても紅葉《もみじ》をしても 風が吹いても時雨....
「七階の住人」より 著者:宮本百合子
二十越した娘ばかりなのだから、どこかに当人がいれば、簡単に言葉で云っただけで充分
思い知らせる目的は達すであろう。あくどいやりかたが、伸子に強く嫌厭を与えた。シー....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
れた正隆は、ただ、彼の肉体が地上にあることによって、僅かに彼の存在を、周囲の者に
思い知らせるような時を、一日一日と殺して、長い長い年を経たのである。 正隆は、....
「小景」より 著者:宮本百合子
に寛大だ。然し或る時は、狂人のように潔癖だ。そして変な物を並べる商人を何かの形で
思い知らせる。 のどかな漫歩者の上にも、午後の日は段々傾いて来る。 明るく西....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
る。食物を食うことのみを知って、その貴《たっと》きを知らない奴には、その有難味を
思い知らせるがよい。そこで米俵を背負わせて、舞台から花道を七廻りさせるのが順だろ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
かえて、穏かならざる文言が列べ立ててあった。万一この無心を聞きとらない時は、屹と
思い知らせるから覚悟しろ。あるじは勿論、家内の小者にいたるまで、日が暮れてから外....
「臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
かをあばくことの出来る人間であるということを、現在|巴里に時めく若干かの紳士等に
思い知らせるためである。もしその紳士等が余の死刑執行に対して猶予の方法を一日も速....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
、イヤ、親友の意地のわるさがあるのかも知れない。つまり、無用の存在だということを
思い知らせるという意地のわるさである。 けれども、時間的にその前のことを考える....
「精」より 著者:マクラウドフィオナ
その女に仕えることも出来なかったのだ」 カアルは老人をだまらせた、黙らなければ
思い知らせると言って。しかし老人の言葉が彼の心をなやました。その夜目がさめた時に....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
その響は秋の夜もいよいよまったくの夜長らしく深《ふ》けそめて来た事を、しみじみと
思い知らせるのである。気のせいか通る人の跫音《あしおと》も静に冴《さ》え、そこ等....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
、片手には石を持ち、 若「口惜い伊之助はん、人に怨みが有るものか無いものか、今に
思い知らせる、覚えて居なまし」 と云いながら打附けると、若草は病に疲れて居りま....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
われ門人は、黙っていられません」 「では、どうする気だ」 「彼奴を、斬り捨てて、
思い知らせるばかりです」 「わしが止めるのもきかずに、隅田河原では、四人も返り討....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「くどい。万兵衛ごときを斬るために、わざわざこの三日月まで追っては来ぬ。おぬしに
思い知らせるためだ」 「ひぇっ」喉笛の破れたような声を洩らして、ばばは蹌めきなが....