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思い続ける
「思い続ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
思い続けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
うちいつか午過《ひるす》ぎになってしまった。彼の頭は疲れていた。もう一つ事を長く
思い続ける勇気がなくなった。しかし秋とは云いながら、独《ひと》り寝ているには日が....
「新生」より 著者:島崎藤村
ながら矢張お前へ宛てて書きたい。いそがしいいそがしいと思いながら矢張お前のことを
思い続ける。自分は我慢して月に二度しかお前を見ないことにしたが、今ではそれを後悔....
「家」より 著者:島崎藤村
の結果であった。彼女は身を食れる程の苦痛にも耐えた――夫を愛した―― ここまで
思い続けると、お種は頭脳の内部が錯乱して来て、終には何にも考えることが出来なかっ....
「巴里のむす子へ」より 著者:岡本かの子
る。人は久しい歳月という。だが、私には永いのだか短いのだか判らない。あまりに日夜
思い続ける私とおまえとの間には最早や直通の心の橋が出来ていて、歳月も距離も殆ど影....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いて見える日に、罪障の深い自分は何も知らずに来て恥ずかしい思いをするのであろうと
思い続けると悲しくばかりなった。深い緑の松原の中に花|紅葉《もみじ》が撒《ま》か....
「源氏物語」より 著者:紫式部
こんなことを謀った自分はうとましい姉だと思われ、憎くさえ思われることであろうと、
思い続けるにつけても、だれも頼みになる身内の者を持たない不幸が、この悲しみをさせ....