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思案に余る
「思案に余る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
思案に余るの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が出来ないのでございます。どういう訳ですか、自分にも一向わかりません」と、徳寿も
思案に余るような顔をして見せた。 「あすこの店で此の頃に死んだ女でもあるかえ」 ....
「八人みさきの話」より 著者:田中貢太郎
したが、別に怪しいそぶりもなかった。ただしょんぼりと立っている容が、如何にも何か
思案に余ることがあって、非常に困っているようであるから傍へ往って声をかけた。 「....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
つきであります。 「これだけに斬る者は……」 と言って、小林も頭を捻《ひね》って
思案に余るようでありました。 「刀が非常な大業物《おおわざもの》であるか、さもな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は覚束ない。まかり間違えば、吾々一同の生命の危害の問題だ。
ああ、これは自分の
思案に余るワイと、さすがの駒井甚三郎の面に、苦悶の色のいよいよ濃くなるのを隠すこ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
前の時と変りありません。 このたびは、何かこんがらかった想像が、それからそれと
思案に余るものがあると見えて、夜舟を漕ぐような懈怠《けたい》が無いのみならず、そ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
嬉しさでありました。 こうして二人は無事を喜び合った後に、さしあたって、兵馬の
思案に余るお君の身の上のことに話が廻って行くのは自然の筋道です。 甲府における....
「黄色な顔」より 著者:ドイルアーサー・コナン
力と、多種多様な才能とは真に称讃すべきものではあったけれども、それでもなお、彼の
思案に余るような場合があったからだ。ただどうかしてそんな場合にぶつかって私の仲間....
「新女大学」より 著者:福沢諭吉
までも乃公《だいこう》の物なりと絶叫して傍若無人ならんには、如何に従順なる婦人も
思案に余ることある可し。此時に当り婦人の身に附きたる資力は自から強うするの便りに....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ずこの体《てい》を見て眉を寄せ「大原君、また病気か」大原「イヤ病気ではない。少し
思案に余る事があって寝ていて考えた」小山「アハハ大変な考方《かんがえかた》だ。時....