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思潮
「思潮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
思潮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
歳の時に書いたものである。そうして半《なかば》は、自分たちが経営している雑誌「新
思潮」に、一度掲載されたものである。
この期間の自分は、東京帝国文科大学の怠惰....
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
今のがたいしたものだとは思わないが。そのうちにもう少しどうにかできるだろう。(新
思潮創刊号)
○酒虫《しゅちゅう》は材料を聊斎志異《りょうさいしい》からとった。....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
するものであった。けだし我々がいちがいに自然主義という名の下に呼んできたところの
思潮には、最初からしていくたの矛盾《むじゅん》が雑然として混在していたにかかわら....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ことは少ないが、宗教、文学、美術、演劇、音楽の品定めがそこで成立つ。現代における
思潮の淵源、天堂と食堂を兼備えて、薔薇薫じ星の輝く美的の会合、とあって、おしめと....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ら色々な名によって呼ばれている。希臘神話ではディオニソスとアポロの名で、又欧洲の
思潮ではヘブライズムとヘレニズムの名で、仏典では色相と空相の名で、或は唯物唯心、....
「新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
代の女性には常識程度に普遍化されて来た様です。 一平 一つは外国からの格別新しい
思潮が入らなくなった勢もありはしないか。 かの子 ここの所|一寸そういう風な状態....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
短い評論を書く筈だから、こゝではその方に譲って書かない事にした。序ながら菊池が新
思潮の同人の中では最も善い父で且夫たる事をつけ加えて置く。....
「豊島与志雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
正されたのは、豊島に会ってからの事だったと思う。 初めて会ったのは、第三次の新
思潮を出す時に、本郷の豊国の二階で、出版元の啓成社の人たちと同人との会があった、....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
。国学の再興にしても、その根蔕には文化に対する新しい見解が含まれていた。 時代
思潮は暗黙の裡に進んでゆく。無理をしてまで押通そうとするのではない。いわば社会を....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
」の性質をも徐々に変化させるに至つた。 なお、そのほかに、劇場機構の改革、社会
思潮の変化、外国文物の移入、などが原因となつて、演劇の相貌は急激に近代化し、複雑....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
せらるるものと、浅薄な誤信普及の結果である。澄むの難く濁るの易き、水の如き人間の
思潮は、忽ちの内に、濁流の支配する処となった、所謂現時の上流社会なるものが、精神....
「久野女史をいたむ」より 著者:兼常清佐
の構造などについてはまだ多少学ぶべき余地もあったであろう。ましてピアノ音楽史上の
思潮を考え、自分の立脚地を明かにする事については、更に幾多の研究を要したであろう....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
政権を絶叫し、台所のお爨どんまで時間制を高唱して労働運動に参加しようとする今日の
思潮は世間の大勢で如何ともする事が出来ないのを、官僚も民間も切支丹破天連の如く呪....
「婦人の過去と将来の予期」より 著者:小川未明
く入って来たのでないかと思われる。詩壇に、『星菫派』と称せられた、恋愛至上主義の
思潮は、たしかに、このロマンチシズムの御影であった。 それは、ちょうど、今から....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
旅館に芝浜館という家があった。私が忘れられない追憶といったのは、そこで第二次「新
思潮」の編輯会議をしたことである。 第二次「新
思潮」の同人は、谷崎潤一郎、和辻....