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急先鋒
「急先鋒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
急先鋒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「琥珀のパイプ」より 著者:甲賀三郎
、熱心な夜警団の支持者で、兼ねて軍備拡張論者である。松本は若い丈けに夜警団廃止の
急先鋒、軍備縮小論者と云うのであるから、耐らない。三十分置きに拍子木を叩いて廻る....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
に角通すように妻に命じた。 この木藤と云う人は後に分ったのであるが、廃娼運動の
急先鋒で、遊廓で廃娼演説をやったり、娼妓の自由廃業を援助したりして、楼主側から非....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
押込に、四人は所払いに、三人は手鎖に、七人は無構に、三人は急度叱りに。勤王攘夷の
急先鋒と目ざされた若狭の梅田雲浜のように、獄中で病死したものが別に六人もある。水....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ない。おまけに相手は防長征討軍の苦い経験をなめ、いったん討死の覚悟までした討幕の
急先鋒だ。この尻押しには、英国公使パアクスのようなロセスの激しい競争者もある。薩....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
せん、多勢寄ってたかってすることは勢いを生む。しまいには、地方官の中にすら廃仏の
急先鋒となったものがあり、従来の社人、復飾の僧侶から、一般の人民まで、それこそ猫....
「惜別」より 著者:太宰治
べないか。煮えすぎると固くなっていけない。それで、その、革命思想だがね、そいつの
急先鋒が、この留日学生だと来ているんで、問題がややこしくなる。君、こんな事はあま....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
恩を仇でかえそうというのか、このごろ、しきりにお蓮さまをけしかけて、源三郎排斥の
急先鋒、黒幕となっているのだ。
まさか変なことはあるまいが、それも、相手が強《....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
の二人を指名した。新賀はきょうの会議に血書を持出した本人であり、梅本は平尾攻撃の
急先鋒だったが、これからはもっと協調する必要がある、というのがその理由であった。....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
踊子のカロリと、右党の闘将ブリスケウィッチとであった。いずれもラスプーチン排撃の
急先鋒であった。 やがてラスプーチンは、オフィザスカイヤ通りに面している裏門か....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
勢いよく沸騰してきた。柳派の首領春風亭柳枝など手堅い素噺の大家だけに、圓朝打倒の
急先鋒だった。日頃、ひそかに圓朝の盛名を妬んでいた連中も、しめたとこの大傘下へ集....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
知か? 仙太 へい……。 加多 要は尊攘の大|旆《ハイ》の下に、世情一新のための
急先鋒となれば足りる。……(突然裂くようにはげしい声をあげて)ことの成る、成らぬ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
の史劇を公けにして、その時代においては議論の方面にも、実行の方面にも、演劇改良の
急先鋒であった。 その「文覚」の四幕目で、団十郎の文覚が院の御所へ闖入して勧進....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
台閣の諸公から先きへ立って浮れたのだから上流社会は忽ち風靡された。当時の欧化熱の
急先鋒たる公伊藤、侯井上はその頃マダ壮齢の男盛りだったから、啻だ国家のための政策....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
の淫情を解放して意気揚々いささかの羞《はず》る色だもなし。 これ欧洲新思想の
急先鋒《きゅうせんぽう》たるヴェルハアレンが郷土の美術を詠じたる最後の一章たり。....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
知か? 仙太 へい……。 加多 要は尊攘の大|旆《はい》の下に、世情一新のための
急先鋒となれば足りる。……(突然裂くようにはげしい声をあげて)事の成る、成らぬを....