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急務
「急務〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
急務の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大島が出来る話」より 著者:菊池寛
譲吉は立ち上って、押入れの方へ歩いた。彼は此場合直ぐ駈《か》け附ける事が、第一の
急務である事に気が附いた。不断着を脱いで外行《よそゆ》きに着替えて居ると今迄少し....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
決定することが、切実な問題であるかを教えているんだ。だからさ。何より差し当っての
急務というのが、それだ。因数だ――さしずめその幾つかを、このモヤモヤした疑問の中....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
文学者谷村博士|邸を捜査し、一人でもよいからその訳のわからぬ生物を捕虜にするのが
急務である。判ったネ」 「判りました」「判りました」と凡そ二十人あまりの警官隊員....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
く所頗る簡潔であるが、生命を『向上』と、『黙想』との二段階に分け、われ等の当面の
急務として、向上に力点を置くべきを説けるは至極賛成である。かの印度思想にかぶれた....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
の最先の課題を確立すると共に社会の革新を行うに足る政党と人材とを議会に送ることが
急務である。二月二十日の総選挙は、夫れ自身に於ては未だ吾々を満足せしめるに足りな....
「ニッポン音楽」より 著者:兼常清佐
と、今当分亡びる事のない三味線をさらに保護する事と、一体どちらが国家の仕事として
急務でしょうか。 諸君は今流行のオーシマに行ったでしょう。ミハラ山の途中の茶屋....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
人に対する医者の態度で渠らの犯罪や悪癖に対する対症療法を研究するが社会政策上最も
急務である。これまでのいわゆる哲学や宗教や道徳や法律は皆この根本の人間の疾患に立....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
し罰金を課すとかのこともあったと聞く。かかる次第であってみれば、ここにその制定の
急務が叫ばれるに無理はない。 実を云えば我が帝国が東方海上に孤立して、諸外国と....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
いたから大方あの辺に居るかも知れない。そうするとまずあの方向に進んで行くのが今の
急務であろうと思いましてキャンチュを向うへ渡りました。渡った所は前に渡った所より....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
むる人、その言行一致せざるのみ。これ人の罪にして、教の罪にあらず。ゆえに、今日の
急務ただその人の教育、学識を進むるにありて、決して宗教を変ずるにあらざるなり。 ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
周し、各州各島の風土に接触して、その実況をわが民間に紹介するは、地方教育上今日の
急務と信じ、ここに南遊の志を起こすに至る。その周遊の時日限りありて、詳細の視察は....
「新童話論」より 著者:小川未明
操教育や、乃至人格を造る上に役立つ教化は学校教育と併行して奨励されなければならぬ
急務に迫られています。児童を中心とする文学は、それ自からの中に児童の世界を展開し....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
これが根本的解決を与うるの資料を提供するを以て、我々学徒の任務であり、また今日の
急務であると信ずるのであります。 大体特殊部落という様な、他の社会から区別され....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
由来を覚知し、反省自重せしむるによることは言うまでもないが、さらにこれにも増して
急務とすべきは、まず何々部落という総括的名称の下に、彼らに対して集団的取扱いをな....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
の現状に在った日本は、至急これを脱却して自給自足経済の基礎を確立することが第一の
急務なるを痛感し、外交・内政の総てをこの目的達成に集中すべく、それが国防の根本で....