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急転直下
「急転直下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
急転直下の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うにつぶやいたものでしたから、伝六はいうまでもないこと、右門も事の意外から意外へ
急転直下したのに、したたかおどろいていましたが、しかし、さすが捕物|侠者《きょう....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
なるとくりの中に仕掛けられてあることが一目|瞭然《りょうぜん》でしたから、事件の
急転直下と新規ななぞの突発に、名人の目の烱々《けいけい》とさえまさったのは当然、....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
家の上に、陳述のような疑雲がかかっているとするなら、ここに事件は意想外な方向への
急転直下を始めかけましたので、捕物名人の全知全身は急激に緊張の度を加えて、見るま....
「予報省告示」より 著者:海野十三
に活躍し、相当の収穫あり。尚、宇宙戦争の勃発により、第三次世界戦争は休戦となり、
急転直下して世界同盟成る。 世界暦二千年一月十九日 大西洋横断の旅客機と貨物....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
遠の梨の礫」には倦きて来ました。厭気のさしたのを自覚すると、実験をつづけることが
急転直下的にたまらなくいやになりました。忘れもしない九月の七日の夜のことです。時....
「運命」より 著者:幸田露伴
曰く、我が一家を生かすものは子なりと。信つぶさに朝廷の燕を図るの状を告ぐ。形勢は
急転直下せり。事態は既に決裂せり。燕王は道衍を召して、将に大事を挙げんとす。 ....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
ものも大がいみな獄通だ。迎えられるものは盛んにその新知識をふりまく。迎えるものは
急転直下した世間の出来事を語る。 「おい、抱月が死んで、須磨子がそのあとを追って....
「蚤」より 著者:斎藤茂吉
思想の発達に感謝した程であった。 しかるにどうであろうか。一たび戦争になるや、
急転直下に蚤の発生が増大し、如何ともすべからざるまでに至った。特に疎開児童の居る....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
かった。彼は刑事にひッたてられて、所轄の警察へ拉し去られた。 「やれやれ、事件は
急転直下解決いたしましたなア」 と、虎之介がホッと息をつくと、新十郎はすまして....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
、その人のらしい荷物は影もなく、室内塵一つ止めない寂しさ、整然さ――準之助氏は、
急転直下の勢いで、自分の心が、地の底へめり込んで行くのを感じた。 「おい! おい....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
恐怖はだんだんに力強くなってくる。諸君の生命の半分を終わらないうちに、死の谷底へ
急転直下するのは恐ろしいことである。さらに何千倍も恐ろしいのは、諸君のまんなかに....
「火の扉」より 著者:岸田国士
残されたわずかな持物は、もう二人の生活を長く支えるに足りないことはわかつている。
急転直下という言葉がじつによくあてはまる今の境遇を、彼女は、自ら求めたものと観念....
「光は影を」より 著者:岸田国士
退こうという決心をしていた。 ところが、事態は果して容易ならぬ形勢をはらんで、
急転直下していつた。 まず、その月の給料は、半額しか支払われなかつた。工場内の....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
までも、平気で僥倖を待っておったのであった。しかしながら問題は天皇の崩御によって
急転直下した。したがって仮りに清麻呂の行為が、その際道鏡排斥の上に直接の効果をも....
「男の子を見るたびに「戦争」について考えます」より 著者:小川未明
現状のまゝの行程を辿るかぎり、いかに巧言令辞の軍縮会議が幾たび催されたればとて、
急転直下の運命から免れべくもない。こう思って、何も知らずに、無心に遊びつゝある子....