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「急追〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

急追の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
。 「しかし、あの虹の告げ口だけは、どうすることも出来ません」と法水はさらに急追を休めず、凄気を双眼に泛べて云い放った。「しかし、貴方がオドワカル殺しの故智....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
甲軍はこれを越の旗本とみたそうである。しかして田牧の北方附近にいたるや高坂弾正の急追をうけこれに応戦した。高坂は妻女山より自分の持城たる海津城を気づかってこれに....
戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
るようですが、どういう要件ですか。」 第二号は、卓上の報告に眼を走らせながら、急追求を緩《ゆる》めない。この時の感想を、あとでマタ・アリは、一枚一枚着物を剥《....
火星兵団」より 著者:海野十三
「やります」 「では、突進するぞ」 博士は、にわかに大空艇の速度をあげた。大急追である! 「おお、丸木艇め、へんなうごき方をしているぞ」 蟻田博士は、丸木....
獏鸚」より 著者:海野十三
…」 そういって彼は次のような文字を、紙の上にすらすらと書いた。 100429急追せられたるも、奇跡的幸運により、 暗号文は本日完全に獏鸚せり。 玲子 巨....
空襲警報」より 著者:海野十三
度約二千|米ヲ保チ、南東ニ飛行中ノ敵超重爆撃機四機ヲ発見セリ、直チニ艦上機ヲ以テ急追攻撃セシメタルモ、天暗ク敵影ヲ逸スルオソレアリ」 これで敵機の強さがわかっ....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
して、急に一つの荘厳な全音合奏となりとどろいた。 そして、その夕からはじまった急追を手はじめにして、彼の神経は、あの不思議な三角形――艇長・シュテッヘ大尉・維....
昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
「わが艦隊は敵戦艦七隻を撃沈した。残《のこり》の敵は逃走中。艦隊の速力減じ、急追撃できぬのが残念。」 「わが旗艦はいずくにありや。」 「旗艦は名誉の爆沈をと....
犠牲者」より 著者:平林初之輔
の図太さの証拠であると課長は判断してこういう場合にいつも用いる、息をもつかせぬ「急追法」をとった。 七、証拠 「昨夜君は何時に社を出た?」 「かっきり....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ていることを聞き込んだので、それを女王さまに密告するためなのだと。しかし、伯爵の急追にかかるとたちまち、チノコは窮し、苦しまぎれに、いうことが裏返ったり、矛盾し....
三国志」より 著者:吉川英治
そらもなかった。 二里――三里――無我夢中で逃げ走った。 袁紹は勢いに乗じて急追撃に移ったが、五里余りも来たかと思うと、突如、山峡の間から、一|彪の軍馬が打....
三国志」より 著者:吉川英治
山兵は、つなみの如く、蕭関へさして逃げくずれた。 「追えや。今ぞ」 曹操の急追に、山兵の死骸は、谷をうずめ、峰を紅く染めた。 その間に、幕下の曹仁は、手....
三国志」より 著者:吉川英治
励まされてか、俄然数万騎を増派して、みずから下知に当り、 「どこまでも」と、その急追をゆるめないのであった。 ために玄徳は、長坂橋(湖北省・当陽、宜昌の東十里....
三国志」より 著者:吉川英治
ではなかった。陣を崩してたちまち敗走の醜態を見せてしまう。 のみならず、周瑜の急追をよけて、山越えに出たはいいが、途中のけわしい細道までかかると、道に積んであ....
黒田如水」より 著者:吉川英治
ると、 (ここも危うし) と見て、村重は、尼ヶ崎へ移った。そしていよいよ、敵の急追迫るや、ふたたび密かに城を脱して、兵庫の浜から船で海上へ逃げ、毛利家の水軍に....