急霰[語句情報] » 急霰

「急霰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

急霰の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
手品」より 著者:佐左木俊郎
速、その周囲の二、三人の手で帯を解《と》かれた。同時に三つの杯が転がり出た。万は急霰《きゅうさん》のような拍手に包まれた。 ――昭和八年(一九三三年)『大阪朝日新聞』一月二十二日号――....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
落そうと藻掻いたが、道化男はいつも千番に一番の兼ね合いで踏みこたえる。拍手の音が急霰のように場内一面に湧き起った。その響きの裡に道化男は、裸馬に乗ったまま犬に吠....
宇宙爆撃」より 著者:蘭郁二郎
一 所長の発表が終ると、文字通り急霰のような拍手がまき起った。 その中でただ一人木曾礼二郎だけが、呆然とした顔....
人造人間」より 著者:平林初之輔
す。恐らく、本会の秋季大会には、報告できるようになるだろうと思います」 博士は急霰《きゅうさん》のような拍手を浴びながら演壇を下った。 これで東亜生理学会の....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
だのだった。かれはすばやく起きあがると頭をかきかき新しくスタートをきりなおした。急霰のような拍手が島をゆるがす、小鳥がおどろいて一時にパッと飛びたった。一同はま....
美音会」より 著者:佐藤垢石
ある。それを聴衆は神妙に聞いている。さすが美音会の会員達だと思った。無事にすむと急霰のような拍手が起こった。 歌沢に入る前に二十分ばかりの休憩がある。背後にい....
三国志」より 著者:吉川英治
すすめ、夏侯惇はまっ先に、 「それっ、落ちろっ」と気を揃えて逃げだした。 矢は急霰のように追ったが、徐栄軍はついに追いきれなかった。曹操たちは、一叢の蒼林を見....
性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
に大つぶなカッキリした寒さを含んだ霰になって屋根の上の落葉をたたいた。その烈しい急霰の落ちようは人の話し声も聞えないほどさかんであった。私が書院の障子をあけて見....