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怨みがましい
「怨みがましい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
怨みがましいの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
事の必要の手紙を出して返事を貰わなかった覚えが無かったので、いくらか消気てすこし
怨みがましい心持になって居た処へ、ある人がそれに就いて、 「あの人は、坂本さんの....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
とおりの睨《にら》みかたをする男をこの頃見かけます。そして何となし愕然とします、
怨みがましい睨みようなんてあまり男はやらなかったわ。もとは、もっと自分の力で何事....
「肉体」より 著者:豊島与志雄
う風に話をつけたものか、子供は彼女の籍に入れることにきまりました。それについて、
怨みがましいことも云わないで、後々の約束もなにも持出しませんでした。 ――一体....
「無月物語」より 著者:久生十蘭
と諒承して、毎夜のように対ノ屋で演じられる猥《ろう》がわしい馬鹿さわぎを眺めても
怨みがましいようすもせず、庭の北の奥に一劃だけ分離している葵ノ壺という別棟で、ひ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
胸につかえていた空言までが、苦もなく、真実そうにスラスラ口へ出てきた。 お米の
怨みがましい泣き声をきくと、啓之助はまたかというような舌打ちをして、じゃけんに唇....
「三国志」より 著者:吉川英治
た。 貂蝉は、 「あら?」 びっくりして振向いた。 「…………」 呂布は、
怨みがましい眼をこらして、彼女の顔をじっと睨んだ。――貂蝉は、とたんに、雨をふく....