怪我にも[語句情報] » 怪我にも

「怪我にも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

怪我にもの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
のじゃありませんか。」 お蔦がハッと吐息をつくと、小芳はわざと笑いながら、 「怪我にもそんな事があるもんですか。それに、お蔦さんも、もう堅気です。私が、何も…....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
て」と答う、余は無言の儘に彼れを据らせ其傷を検むるに成るほど血の出る割には太した怪我にもあらず、爾れど左の頬を耳より口まで引抓れたる者にして処々に肉さえ露出たれ....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
の通り、私親共の弟子でございまして、幼少の時から親孝心で実直で、道楽ということは怪我にもいたしませんで、余計な金があると正直な貧乏人に施すくらいで、仕事にかけて....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
ざむ》かれもしよう迷いもしようが、昇如きあんな卑屈な軽薄な犬畜生にも劣った奴に、怪我にも迷う筈はない。さればこそ常から文三には信切でも昇には冷淡で、文三をば推尊....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
放題過ぎるなら、怪我……病気だと思ったらどうです。怪我や病気は誰もする。……その怪我にも、病気にも障りがなくって、赤ちゃんが、御免なさいよ、ま、出来たとする。昔....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
行いでござりますのう。)とじろりと二人を見ると、お京さん、御母堂だよ、いいかい。怪我にも真似なんかなさんなよ。即時、好容色な頤を打つけるようにしゃくって、(はい....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
わ。 それですから、その苦しみます時|傍に附いていて、撫で擦りなどする事は誰も怪我にも出来ません。病人は薬より何より、ただ一晩おちおち心持好く寐て、どうせ助ら....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
式が出ましたから事実なんで。 さあ、どんづまりのその女郎が殺されましてからは、怪我にもゆき人がございません、これはまた無いはずでございましょう。 そうすると....
雪霊続記」より 著者:泉鏡花
ました。番頭は帳場に青い顔をしていました。が、無論、自分たちがその使に出ようとは怪我にも言わないのでありました。 二 「どうなるのだろう……とにか....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
を知るもんですか。」 「だって、だって、ちっとでも、私を、私を思って下すったら、怪我にもあんな、あんな奴に。」 「無理だ、そりゃ乱暴だ。」 「ええ、無理です、乱....
雪柳」より 著者:泉鏡花
子供のうちから手にする鑿小刀は、今ぞ、この時のためではないか。畜生、いや、これは怪我にも口にすべきではない。飛びかかって、と思って、また悚然としました。 お冬....
活人形」より 著者:泉鏡花
ってやくな。といえば赫となり、「気楽な事をおっしゃいますな。お前様見たような人を怪我にも妬く奴があるものか。「おや恐ろしい。何をそうがみがみいうのだ。「ああいう....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
敗をやって来たが、そのころにはどんな醜聞をさらしても、人も許してくれたし、生涯の怪我にもならなかった。……ところが、四十だいとなると、女に対してすることが厚顔ま....