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怪火
「怪火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
怪火の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
早速愛染院に書き直させた。第三に、八月上旬、屋敷の広間あたりから、夜な夜な大きな
怪火が出て、芝の方へ飛んで行ったと云う。
そのほか、八月十四日の昼には、天文に....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
を整えながら、浸水をくみ出しながら、その黒い石ころと、模範船の艫から一字を引いて
怪火のように流れる炭火の火の子とをながめやる。長い鉄の火箸に火の起こった炭をはさ....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
、花和尚の大きな影が幕をはびこるのを張合いにして、がんばり入道、ずばい坊、鬼火、
怪火、陰火の数々。月夜の白張、宙釣りの丸行燈、九本の蝋燭、四ツ目の提灯、蛇塚を走....
「地中魔」より 著者:海野十三
り前じゃないか」ワッハッハと、二人は腹を抱えて笑い出した。 エンプレス号の
怪火 「もう見えそうなものだが」 大江山捜査課長は、矢のように走っている自動車....
「地球盗難」より 著者:海野十三
、大秘密を解いて武夫少年を救いだすことにある。そう思った彼は、猛然と奮い起ると、
怪火の燃え上った方角さして前進を開始した。 彼は再び洋杖灯を点じ、四辺に鋭い注....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
の番人が、真夜中になって、クラブハウスの窓から、はるか向こうのゴルフ場の一隅に、
怪火《かいか》がゆらぎ(これは一郎のもっていた懐中電灯のことだ)それから朝になっ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ひるすぎには、もうその高い山のてっぺん近くまで、たどりついた。てっぺんに出れば、
怪火の正体も、きっとわかるにちがいないのだった。
山は、まだ冬のままのすがただ....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
具室にはいないよ」 「ほんと、あるな。では、いう。わたし、あの子供にたのまれた」
怪火 中国人コックの張は、意外にも、煙をだすボールを海のなかへなげこむことを、....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
をうながして、いま一度寮へ立ち帰ろうとすると!」
その時、寮のどこかに起こった
怪火は、折りから暁の風になぶられて、みるみるうちに、数奇《すき》をこらした建物を....
「重兵衛さんの一家」より 著者:寺田寅彦
さんのお伽噺のレペルトワルはそう沢山にはなかったようである。北山の法経堂に現れる
怪火の話とか、荒倉山の狸が三つ目入道に化けたのを武士が退治した話とか、「しばてん....
「中庸」より 著者:坂口安吾
しかろう」 そんな軽い気持で引受けてしまったのである。 この村の小学校は昨年
怪火を発して全焼した。幸い新築まもない中学校は焼け残ったので、それと寺院なぞで二....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
も、粉とも、灰とも、針とも分かず、降埋める。 「あっ。」 私はまた倒れました。
怪火に映る、その大滝の雪は、目の前なる、ズツンと重い、大な山の頂から一雪崩れに落....
「黄金の腕環」より 著者:押川春浪
話上手の伯爵が、手を振り声を潜め眼を円くして、古城で変な足音の聴えた事や、深林に
怪火の現われた事など、それから夫れへと巧に語るので、娘達は恐ければ恐い程面白く、....
「迷信解」より 著者:井上円了
および墨色のこと。 第九、鬼門、方位のこと。 第十、日柄、縁起のこと。 第十一、
怪火、怪音および異物のこと。等 右の説明を試むる前に、妖怪の種類に四とおりある....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
|畦倉町の菩提寺、厳浄寺で墓前の祭りを営んでいる最中に、無人の屋敷より原因不明の
怪火を発し、由緒ある百八十年の建物は、白昼ことごとく燃え落ちてしまいました。そし....