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怪盗
「怪盗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
怪盗の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地中魔」より 著者:海野十三
三吉にはそれも耳に入らぬらしく、折悪しく帆村名探偵の海外出張中なのを慨いていた。
怪盗「岩」 「岩が帰ってくるそうじゃ」 そういったのは警視総監の千葉八雲閣下だ....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
と腕組をした。 煩悩夜盗というのは。 七年ほど前から深夜の江戸を荒らし出した
怪盗で、警戒の厳重な富豪と言われる家のみを襲い、箱に入れて積んだ大金を担ぎ出して....
「黒猫」より 著者:島木健作
て侵入したのである。母が飛んでいった時には、すでに彼の姿はなかった。私は「深夜の
怪盗」などと名づけて面白がっていた。しかし母と妻とはそれどころではなかった。何よ....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
たらと聞かせるのだった。 袋探偵は、この名画に眼をつけていた。やがて必ずや名画
怪盗の餌食になるものと思った。かの
怪盗は、なかなか鑑賞眼というか鑑定眼を持ってい....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
に走って来るのであった。七福神と称されて当時の旗本や大名などに、非常に恐れられた
怪盗である。彼らの掛けるエッサの声が、水上であれ陸上であれ、一旦掠めて通った後に....
「火星兵団」より 著者:海野十三
らに、わからないそうである。
「これは困ったことです。我々は捜査陣を広げて、銀座
怪盗(と課長はそう呼んだ)を探しているのですが、どうもわからない。彼をとらえない....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ぐる七兵衛と、このお百姓七兵衛と、どこが別人で、どこが同人か、ああしている瞬間は
怪盗七兵衛で、こうしている瞬間は百姓七兵衛――麦飯に、沢庵に、梅干の面桶を傾けて....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
想した通りでした。 村人が総出で、ただいま、勿来の古関のあとへ、雲突くばかりの
怪盗が現われて、若い娘を脅《おどか》して、その後生大事な髪飾りを強奪した、そうい....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
…声と一|緒に彦七も霜の大地へころがった。 削竹が咽喉に立っている。 大阪界隈
怪盗横行 後は森然と静かである。 さっきから今にも泣き出しそうにどんよりの一....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
ンの計画はまたまた瓦解した。 肝心の目的物が魔の手に攫われたのにはさすが蓋世の
怪盗も唖然として驚いた。しかし第三の計画を樹立する前に彼はまずドーブレクの行方を....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
かぶり、懐中から紙の雪を取り出してちらし、ピストルを射ち、捕縄を振り廻し、刑事と
怪盗の大捕物よろしくの独劇をやった。また風音で慌しくことあり気に現れて来てあたり....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
びし気に上がっていて、私は今は亡き詩友宮島貞丈と感慨深く太文字に書かれたこの明治
怪盗の名をしばし相|佇《たたず》んで打ち仰いだものだった。 でも、私はその松平....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
れた青葉の奥を見上げていた。 角兵衛は、気にもとめない容子だった。大名屋敷へ、
怪盗がはいるといううわさはあるが、細川家など見舞われたこともないし、当家に盗賊が....