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「怪石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

怪石の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
の墳墓がある。山門の前を流るる渓流は、その水清きこと水晶のごとく、奇巌《きがん》怪石の間を縫うて水流の末はここから三里半ばかり、黒羽の町はずれを通っていると聴く....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
のように輝いているのは湛えられた湖水であろう。 諸所に丘があり、川があり、奇岩怪石が横仆わり、苔が一面に生えている。 寂然として人気なく、人家もなければ鶏犬....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
を贖ひ、多くの工匠を召し集めて、数奇を凝らせる館を築けば、即ち屏障光を争ひ、奇樹怪石後園に類高く、好望佳類類うもの無し。婢僕多く家に充ち、衆人を従へて遊燕すれば....
夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
の花が咲く、と見るまに、ぽとりぽとりと血の滴るように葩が散って仕舞う、或は、奇岩怪石の数奇を凝らした庭園の中を、自分が蜻蛉のようにすいすいと飛んでいる。又は、あ....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
るのである。 シナの庭園も本来は自然にかたどったものではあろうが、むやみに奇岩怪石を積み並べた貝細工の化け物のようなシナふうの庭は、多くの純日本趣味の日本人の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
十九里は全く別世界のような気がしますね、大東《だいとう》の岬《みさき》以来、奇巌怪石というはおろか、ほとんど岩らしいものは見えないではありませんか、平沙渺漠《へ....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
書き記してある。 「門ヲ入レバ内庭ニシテ、四辺闃寂人影無シ、中央ニ大池アリ。奇巌怪石岸ニ聳チ、一切前景ヲ遮ルアリ、両人即チ池ヲ巡リ、更ニ森林ノ奥ニ迷フ。忽然茂ヨ....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
ラ湾とはまったくおもむきを異にし、サクラ湾のように一帯の砂地ではなく、無数の奇岩怪石があるいは巨人のごとくあるいはびょうぶのごとくそこここに屹立している、しかも....
迷信解」より 著者:井上円了
と心得てよろしい。 つぎに異物とは、越後の七不思議をはじめとし、あるいは天より怪石を降らし、白砂あるいは黄豆を降らす等の類にして、昔時は一般に奇怪に思いしも、....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
その山の間にはヒマラヤ山の名物のロードデンドロンの花は今やまさに綻びんとし、奇岩怪石左右に欹つその間に小鳥の囀って居る様は実に愉快な光景でありました。一里余り登....