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怪談物
「怪談物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
怪談物の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
蔵はよく町々の絵草紙問屋の前に立って見るが、そこで売る人情本や、敵打ちの物語や、
怪談物なぞを見ると、以前にも増して書物としての形も小さく、紙質も悪しく、版画も粗....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
、濛靄のかかった長い土手を白髯橋までドライブして、ここで泊まったことがあったが、
怪談物の芝居にあるような、天井の低い、燻しのかかった薄暗い部屋で、葉子はわざと顔....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
洒落本物(梅ごよみの類) 七、伝奇物(八犬伝、神稲《しんとう》水滸伝) 八、
怪談物(四谷怪談、稲生《いのう》武太夫、鍋島猫騒動) 九、教訓物(塩原太助の類....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
いずれも座付作者の新作で、作者は竹柴万治であったように記憶している。前者は一種の
怪談物で、柳川重信(菊五郎)重信の妻おきは(秀調)磯貝浪江(八百蔵)下男庄助(松....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
すんでしたものだった。四谷怪談のお岩・播州皿屋敷の侍女お菊・「恋闇鵜飼燎」などの
怪談物で、菊五郎のした女形を可なり克明にうつして、それには成功している。一体彼は....
「怪談劇」より 著者:岡本綺堂
江戸時代の怪談劇は、大抵六、七、八の三月のあいだを択んで上場されたようである。つまり夏狂言とか盆替りとか云う場合に、
怪談物を選択したらしい。暑い時節に怪談をみせて、夏なお寒きを覚えしめるという趣向....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
に隠れて、なにか本でも読んでいる風であったから、金さんから借りた草双紙のなかでも
怪談物を好んで読んだ。外国から帰った三番目の叔父をせがんで、西洋のお化けの話や、....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
まだにありありと覚えている。しかも僕の見た人形芝居は大抵小幡小平次とか累とかいう
怪談物だった。僕は近頃大阪へ行き、久振りに文楽を見物した。けれども今日の文楽は僕....