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恋の奴
「恋の奴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恋の奴の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
が、その先は詳わしく言わないでも了解《わか》りましょう。 「二人は忽《たちま》ち
恋の奴隷《やっこ》となって了ったのです。僕はその時初めて恋の楽しさと哀《かな》し....
「源氏物語」より 著者:紫式部
その上に御主人のいらっしゃることもこちらは承知しているのですが、女房相手の安価な
恋の奴《やっこ》になりすましております。向こうでは上手《じょうず》に隠せていると....
「源氏物語」より 著者:紫式部
しくなっておかないでは都合が悪いのにと、その人たちは不安に思っていた。頭の中将は
恋の奴になって幾通となく手紙を送ってきたようなこともなくなったのを正直だといって....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いては何らの恋愛問題も起こさずに来たことなどは忘れたように、生まれ変わったような
恋の奴の役に満足して、風流男らしく宵暁に新夫人の六条院へ出入りする様子をおもしろ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、左膳は今、口の中にうめいた。
夜風とともに、恋風をひきこんじまった丹下左膳。
恋の奴《やっこ》の、剣怪左膳――。
左膳の妖刃、濡れ燕も、糸《いと》し糸《いと....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
、お艶のような妖婦型の女は、何よりも好もしい相手であった。 で、彼は文字通り、
恋の奴隷となり下がってしまった。 やがて初冬がおとずれて来た。岸に打つ浪が音を....
「髪」より 著者:織田作之助
女もたちまち悍婦に変じて私の自由を奪うだろうという殺風景な観察すら下していた。「
恋の奴」「恋の虜」などという語があるが、奴や虜になるくらいなら、まだしも不能者に....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
聞がしばしば噂された。以前の緑雨なら艶聞の伝わる人を冷笑して、あの先生もとうとう
恋の奴となりました、などと澄ました顔をしたもんだが、その頃の緑雨は安価な艶聞を得....