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恋の病
「恋の病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恋の病の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
その愛の関係も分化するといろいろになります。相愛《あいあい》して夫婦になったり、
恋の病に罹《かか》ったり――もっとも近頃の小説にはそんな古風なのは滅多《めった》....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
もまた、祖先|発祥功名歴代忘れてならぬ土地です。 だが、人の心に巣喰う退屈は、
恋の病共々四百四病のほかのものに違いない。一木一草そよ吹く風すら、遠つ御祖の昔思....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
しょうか!」
長崎屋は、笑いつづけて、
「何も不思議がることはない、御息女は、
恋の病いにかかられたのじゃ。のう、広海屋さん――」
「いかにもそれに違いない。わ....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
時的な病的心理にすぎないのだから、と。それは私も同感致しておりますのです。然し、
恋の病的状態のすぎ去ったあと、肉体だけが残るわけではありますまい。私は恋を思うと....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
にやと笑っていた。 「ほほう、敵にも味方にも鬼神のように恐れられている武蔵守殿が
恋の病い、さりとは珍しいことじゃ。まして相手が人妻とあっては、当の御仁の悩み、は....
「琴」より 著者:マクラウドフィオナ
の治めている国の生れであった、コネリイ・モルの許に十人の人質がいた時、エイリイは
恋の病いに弱りおとろえてしまった。母なるダルウラはその男が誰であるかを知っていた....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
のためとはいえ、果たして、そこまで悪魔的な気持がもち続けられるか、またこの放縦な
恋の病人を、それまであやつって行ききれるかどうかという点は、弦之丞の性格にはなは....