恋の重荷[語句情報] » 恋の重荷

「恋の重荷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

恋の重荷の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
らした白い髯、眼下の頬に畳まれた蜒々とした縦横の皺――すべて陰深たる悪人の相で、恋の重荷を負いながらその重量に耐えかねて、死んで女御に祟ったという、山科荘園の幽....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
眠られぬ夜がつづきました。こころはいつも重荷を負うているようでございます。 親鸞恋の重荷をな。だが、その重荷も仏さまにおまかせ申さねばならぬのじゃ。その恋の成る....
恋の一杯売」より 著者:吉行エイスケ
科的な名誉と人気をかち得ていた。私の瀟洒なフランス流の友人河村は日本の女によって恋の重荷をになう。河村は決して幸福ではないのだ。横田はヤンキーの女によって陶酔さ....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
参ると思えば、急にこの文箱が、身にこたえて、ずんと重うなった。その事じゃ。 鯉七恋の重荷と言いますの。お心入れの御状なれば、池に近し、御双方お気が通って、自然と....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
らは、私の心と申しますものは、重荷悪尉の主だといわれる、山科荘園の幽霊のように、恋の重荷に堪えられずに、嘆いたり恨んだり迷ったり、焦れているのでござりますよ。で....
名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
つ賤が女も、柔和で華奢でしやんとして、京の田舎の中国の、にがみ甘みをこきまぜて、恋の重荷に乗せてやる伝馬町筋十八丁、其他町の数々を語り申さん聞き玉へ』 これは....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
え、杖には似合わないだけ、あたかも人質に取られた形――可哀や、お主の身がわりに、恋の重荷でへし折れよう。 「真個に済みませんでした。」 またぞろ先を越して、 ....
死の接吻」より 著者:小酒井不木
宰相もある。そう考えると、静也は手紙を書くのが恐ろしくてならなかった。 静也が恋の重荷に苦しんで居るとき、突如として、コレラが帝都を襲ったのである。すると不思....
」より 著者:吉川英治
、多年酒席に洗練されきった、さびのある美音だった。 わがものと思えば軽し 傘の雪恋の重荷を 肩にかけ 彦太は茫然として留守居役の顔を見ていた。さしも粋な破歌も....