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恋仲
「恋仲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恋仲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
それを気の毒とも可哀そうとも思うにつけて、足かけ三年越しもつづいて来た自分たちの
恋仲も、やがてこうした破滅に近づくのではあるまいかと、綾衣も薄々おびやかされない....
「世相」より 著者:織田作之助
二人肩を寄せて宗右衛門町の方へ折れて行った。そのあとに随いて行き乍ら、その二人は
恋仲かも知れないとふと思った。(十銭芸者がまだ娘の頃、彼女に恋した男がいる。その....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ではあったが、事実はあながちそうではなかった。 若侍とその乙女とは、幼少時から
恋仲であって、末は夫婦と当人達も思い、世間の人達もそう思っていた。しかるに若侍の....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
鍵に、 早瀬見送る。――お蔦|行く。―― ………………………… ※はれて逢われぬ
恋仲に、人に心を奥の間より、しらせ嬉しく三千歳が、 このうたいっぱいに、お蔦急ぎ....
「一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
をさえ出し、琴を弾かせて饗応した。 こういうことが縁となり、弥兵衛とおきたとは
恋仲となり、おきたは弥兵衛へあけすけに云った。 「妾を連れて逃げてくださりませ」....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
大変お仲がよろしゅうござる。その上に貴殿というような、おせっかいなどしたら、事実
恋仲になろうもしれない」 「よい観察! その通りでござる」 弦四郎はこう云うと....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
その美貌と、洗い上げた江戸前の姿とが、珠太郎を魅さないでは置かなかった。で二人は
恋仲となった。 珠太郎は名古屋という退嬰的の都会の、老舗の丸田屋の箱入り息子な....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
云いながら睨むように扇女を見た。それから大学へ眼をやった。 「そうかそうか、
恋仲か! 恋をしようとしているのか! だがねえ」とまたもや扇女を見た。 「用心が....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
いの眼で見詰めたが、 「去年の秋御殿で催された、観楓の酒宴以来|其方と主税とが、
恋仲になったということは、わしにおいては存じて居った。が、お八重其方も存じおるは....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
して、怖るべき敵近づけり――と警告を発しているのだ。 それを見ると、二人は曽て
恋仲であり、最近には疎んぜられていたにも拘らず、なおかつ幡江は、ロンネの身を庇お....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
ここでは簡単に気づいたことだけ言うことにする。 宇野浩二氏の作品でたしか「長い
恋仲」という比較的長い初期の短篇は、大阪の男が自分の恋物語を大阪弁で語っている形....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
であったを、兄上に頼んで此の頃ようように取りつくろうたほどの不覚者が、われわれの
恋仲を薄々気取ったとて、ほほ、それが何のおそろしかろう。なんとでも勝手に言わして....
「扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
、この遠縁に当って足繁く自家へ出入する青年を、何かと相談相手にして、いわば私との
恋仲も黙許よりも、寧ろ奨励する形で、結婚にまで熟するのは容易な道行でありました。....
「青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
学校も止めてしまい、運転手になったと云って、また来はじめました」 「すると二人は
恋仲だったんだな」 「ご冗談でしょう。まさか――、あんな醜男、妹が好くわけないじ....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
いいが素情のよくない人。才智に長けた美男子。 まず小田切大使に取り入り、令妹と
恋仲になる。勿論それは最初からの予定の行動で、結婚とまで運べばもうしめたもの、財....