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「恋愛至上主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

恋愛至上主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
です。厨川《くりやがわ》博士《はかせ》の「近代恋愛論」以来、一般に青年男女の心は恋愛至上主義に傾いていますから。……勿論近代的恋愛でしょうね? 保吉 さあ、そ....
チャンス」より 著者:太宰治
華または文花と書いてある)恋と言ってもよさそうなのに、恋愛、という新語を発明し、恋愛至上主義なんてのを大学の講壇で叫んで、時の文化的なる若い男女の共鳴を得たりし....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
方が本家かも知れぬが)、野合を讃美する芸術が流行し、上下の隔ても思案も度外視した恋愛至上主義が一般に崇拝された。 こうした「上下の隔てない」、又は「思案のほか....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
食卓を連ねてひそやかな祝宴が催された。震災の時|由井ヶ浜で海嘯にさらわれたという恋愛至上主義者の未亡人、その姉だというある劇場の夫人、それに雪枝と名取りの弟子た....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
庭和楽のすすめ合いをする「男女同義務」の上から見て――鼻の表現研究の行き方である恋愛至上主義、即ち文化生活向上の意味から見て、取り敢ず大白を挙げて慶賀すべき現象....
連環記」より 著者:幸田露伴
抄などにも、実には兼盛の女云々と出ているのである。よくよく事情を察するに、当時は恋愛至上主義の行われていた世で、女は愛情の命ずるがままに行動して、それで自から欺....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
おかなくてはいけないのである。だがモラルをモラル主義によって、恋愛を凡ゆる種類の恋愛至上主義によって、取り上げることは、それこそ退潮期現象に他ならぬ。モラルは唯....
源氏物語」より 著者:紫式部
いでになる兵部卿《ひょうぶきょう》の宮などに懊悩《おうのう》をおさせするのだね。恋愛至上主義者も私の家《うち》ではきまじめな方面しか見せないのも妙齢の娘などがな....
遠藤(岩野)清子」より 著者:長谷川時雨
過する間際《まぎわ》になって否定されたということだ。 廿八歳まで、霊肉一致の、恋愛至上主義に生きぬこうとした意志の強い女性の、ほんとにこれは、断片を語るにすぎ....
芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
、正当な批判を下したであろう。 そうはいえ、事柄《ことがら》もむずかしかった。恋愛至上主義者も、この事件について、一家言《いっかげん》をたてるものも、家庭にあ....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
あった。お染は美しい唐人髷を結うたまま演壇に現れた。 「よう、お染さん! 」 「恋愛至上主義! 」 「心中の神さん! 」 「新しき女! 」 色々なことを言うて....
婦人の過去と将来の予期」より 著者:小川未明
が、その頃、漸く入って来たのでないかと思われる。詩壇に、『星菫派』と称せられた、恋愛至上主義の思潮は、たしかに、このロマンチシズムの御影であった。 それは、ち....