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恐悦
「恐悦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恐悦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
設計になる音楽浴は、すばらしき効果をあげています。ミルキ閣下においても、殊の外の
恐悦です。わたしもまた、敬意を表するにやぶさかではありません」 博士は黙って首....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
とく撃沈してしまえばいいのだ。これは実に面白いことになったわい」 と、博士は大
恐悦の態で、また釣魚をはじめたのだった。 糸をすいすいと引いたり降ろしたりしな....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
かに元気をとりかえしたのだった。 愛宕山の上では、暴徒の指導者、鬼川が、一人で
恐悦がっていた。 「見ろ、市民は、うまうま一杯、かつがれてしまったじゃないか。こ....
「蠅男」より 著者:海野十三
君岡が、紅茶をはこんできた。検事は、病院の中で紅茶がのめるなんて思わなかったと、
恐悦の態であった。 「――それから検事さん」と帆村は紅茶を一口|啜らせてもらって....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
郎|君におわしまするか。土州にござります。いつもながら御健勝に渡らせられまして、
恐悦に存じまする……」 「おお、土佐侯でござったか。いや、恐縮じゃ恐縮じゃ――」....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
いからなあ」 目賀野は、なんだか訳のわからない無気味なことを喋《しゃべ》って大
恐悦《だいきょうえつ》の態《てい》であった。 臼井は、鞄の中から角材を出した。....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
ポマードで固めて、茶色の眼鏡をかけている。 「これは、御前。御機嫌にわたせられ、
恐悦至極に存じます、はい」 直角以上に腰を曲げて見せる。 「ふふん。今日は機嫌....
「地球要塞」より 著者:海野十三
は、X大使である。クロクロ島の酋長《しゅうちょう》黒馬博士《くろうまはかせ》に、
恐悦《きょうえつ》を申し上げる!」 X大使と名乗る怪異な人物は、すこぶる丁重《....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
講義は全くすばらしかった。ときどき傍聴に来る醤買石は、その都度、頤の先をつねって
恐悦した。 「ふふふ、洋酒百四十函が、こんなにすばらしい効目があろうとは、すこし....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
刎ねた寝床の前で、盆の上ながらその女中――お澄――に酌をしてもらって、怪しからず
恐悦している。 客は、手を曳いてくれないでは、腰が抜けて二階へは上れないと、串....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
送った書翰に、 『恐れ乍ら、書取を以て奉申上候。益々御機嫌よく御座遊ばさるべく、
恐悦至極に奉存候。然らば、過日一寸奉申上置候御膳酒味として、極内々にて申し候に付....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ろうと、浅はかにも考えたが―違いました。 この江戸児、意気まだ衰えず、と内心大
恐悦。大に健康を祝そうという処だけれども、酒ますまい。そこで、志は松の葉越の月の....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
い海に往って始めるのだ。
最初は小さい所から遣り出して、
極小さいものを併呑して
恐悦がる。
それから段々大きくなって、
うわ手の為事が出来るように成り上がるのだ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
んに燥いで、昔のパンの会の話やら、その頃の私たちの唄をせがまれるままに歌って、大
恐悦で教授したこと、それから、みんなの顔のスケッチをする、胴上げはされる。おしま....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
どうなすったの、まァ、その後は……といったけしきで金平さん大した扱いだ。いよ/\
恐悦の、すっかりこれがもて来い/\になったところへ現れたのを誰だと思う? ――昼....