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恒久
「恒久〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恒久の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
挙げて、プロレタリアートの反戦文学に移りたい。 ジャン・ジャック・ルソオ――「
恒久平和の企図」 エミイル・ヴェルハアレン――「黎明」(この戯曲に於て、ベルギ....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
者の後裔が、なおまれには存在している事を彼によって教えられるのである。 元子は
恒久的な剛単体 solid singleness でなければならない。そして微小....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
て、芸と学との間に分水嶺を画するものである。最も卑近な言葉をもって言い現わせば、
恒久なる時空の世界をその具体的なる一断面を捕えて表現せよ、ということである。本体....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
もう一つの原因になるのではないかという気がするのである。 批評する対象の時間的
恒久性という点から見ても実にいろいろな種類の批評がある。たとえば、音楽の演奏会の....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
もそれが一つの科学的宿命観でありうるわけである。 もしもこのように災難の普遍性
恒久性が事実であり天然の方則であるとすると、われわれは「災難の進化論的意義」とい....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
は一定の温度と湿度と気圧のところに在る限り安全じゃ。つまりこの部屋はその適切なる
恒久状態においてある恒温湿圧室なのじゃ。したが、一旦他へ搬ばれ温度と湿度と気圧が....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
ているという仲間も少くはないだろうことを予想していた。 果然彼は猿から進化した
恒久の人間にあらずして、一時人間に化けた鼠だかも知れないのである。そういえば、彼....
「新春偶語」より 著者:寺田寅彦
暮しになりやすい恐れのある官僚政治の管下から完全に救出して、もう少し安定な国家の
恒久的機関を施定することが刻下の急務ではないかと思われる。そうすれば凶作問題など....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
った。ただ理事長は、つぎのような意味のことを、特に強張した。 「国民の任務には、
恒久的任務と時局的任務とがある。このうち、時局的任務は、時局そのものが、あらゆる....
「S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
かゝる事態が発生した場あいの応急の援護ではなく、かゝる重大な事態が未然に防がれる
恒久の対策です。 小生は、いつも考えるのですが、なるほど天災と称せられるこの種....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
き寝床から飛上って『占めた!』と叫びます。雪掻き仕事は、その日勘定の仕事ですから
恒久的財源にはなりませんが、然し、ちょいちょいあるので、姉か叔母さんに駄賃を貰う....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
たと言ったが、それにかかわらずまた居士と余との間には終始変らぬある感情上の領会が
恒久に存在していたのであった。 十二 いわゆる「自立の決心いよいよ深く....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
革命の問題もその根本を一度神学的に批判されるのでなければ、全人類を福祉あらしめる
恒久の平和の原理を見いだすことは不可能であろう。一つの民族の光栄とはそれが天の栄....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
たりした。そして今や現実の世界を遠く脚下に征服して、おもむろに宇宙人生の大理法、
恒久不変の真理を冥想することのできる新生活が始ったのだと、思わないわけに行かない....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
経討伐のための臨時|兵糧米徴収を名として急に設置したものらしいが、それはそのまま
恒久の制度となってしまったもので、このようなことは平家の専権時代にも見られなかっ....