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恤
「恤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恤の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
る新天地の現わるる時に、義を慕う者の饑渇は充分に癒さるべしとのことである。 矜
恤ある者は福なり、其故如何? 其人は矜
恤を得べければ也、何時? 神イエスキリスト....
「運命」より 著者:幸田露伴
羣小の為に苦めらるるや、告げて曰く、殿下は但当に誠を竭して孝敬に、孳々として民を
恤みたもうべきのみ、万事は天に在り、小人は意を措くに足らずと。識見亦高しというべ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
て地震が来た日から数えて実に十日目に当たる。夜番に、見回りに、ごく困窮な村民の救
恤に、その間、半蔵もよく働いた。彼は伏見屋から大坂地震の絵図なぞを借りて来て、そ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
発については、沿道にある八十歳以上の老年、および鰥寡、孤独、貧困の民どもは広く賑
恤する。忠臣、孝子、義夫、および節婦らの聞こえあるものへは、それぞれ褒美をやる思....
「牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
疾きこと飃風の如く、烈しきこと猛火の若し。喬家の子生きて猶お悟らず、死すとも何ぞ
恤えん。符氏の女死して尚お貪婬なり、生ける時知るべし。況んや金蓮の怪誕なる、明器....
「成仙」より 著者:田中貢太郎
るので、人をやって成のいそうな寺や山を偏く物色さすと共に、時どき金や帛をその子に
恤んでやった。 八、九年してから成が忽然として周の所へ来た。それは黄な巾を冠り....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
2 「去年からかけて天候不順、五穀実らず飢民続出、それなのに官では冷淡を極め、救
恤の策を施そうともしない。富豪も蔵をひらこうともしない。これでは先生が憤慨される....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
が身に滲みた。 「貧しき者は福なり」「哀む者は福なり」「柔和なる者は福なり」「矜
恤する者は福なり」「平和を求むる者は福なり」 「不思議だなあ」と私は云った。 「....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
にも考えようはずもなく、殊に一種の戦争熱に浮かされて、女のわたくし共までが、やれ
恤兵とか慰問とか夢中になって騒ぎ立てている時節でしたから、負傷の軍人を見舞のため....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
日これを老僕に持たせ遣しければ、先生|大に喜び、やがて自から麺粉惜し、厚く後事を
恤まれたりという。 慶応義塾はこの頃、弟子いよいよ進み、その数すでに数百に達し....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
『千載集』、その特色、抒情性の優位、幽玄 四 西行法師、『山家集』、実人生への敗
恤と交換した文学精神 五 『新古今集』、その特色、錦繍的妖艶、後鳥羽院の御趣味、....
「妻」より 著者:神西清
とか本部みたいなものを組織し、一さいの寄附はそこに集まり、又そこから郡じゅうに救
恤品や指令が出るようにすることを提議しては、という考えが浮かんだ。このような組織....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
那大陸文化の輸入を図って産業治生の途を講ぜられ、施薬、療病の諸院を興して貧民を救
恤せらるる等、仏教の生活化、理想の現実化に向って力を尽されました。別して造塔、起....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
もすれば間隙に乗じて腹心の病を成す。頃年頻りに不登に遭ひ、憂ひ荒飢に在り。若し優
恤せずんば、民夷和し難し、望み請ふ、調庸二年を復して、将に弊民を休めん。 これ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
費が問題でなく国家の生産能力が事を決定する。国防献金ももはや問題とならない(但し
恤兵事業等は郷党の心からなる寄附金による事が望ましい)。 資産家特に成金を寄附....