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恭敬
「恭敬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
恭敬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「弟子」より 著者:中島敦
った。 三年後、孔子がたまたま蒲を通った。まず領内に入った時、「善い哉、由や、
恭敬にして信なり」と言った。進んで邑に入った時、「善い哉、由や、忠信にして寛なり....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
現する山の美しさを、十分意図にいれ、裏門からの参詣道を、これに南面させて、人類の
恭敬を表示したところの、信条的構造と見られる、建築の手法、細故のテクニックにわた....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
やり損じては大変と額に汗流れ、眼中に木片の飛込も構わず、恐れ惶みてこそ作りたれ、
恭敬三昧の嬉き者ならぬは、御本尊様の前の朝暮の看経には草臥を喞たれながら、大黒の....
「連環記」より 著者:幸田露伴
はなく、後世からは余業雑業と斥けて終うようなことにも、正道正業と思惟さるる事には
恭敬心を以て如何にも素直にこれを学び之を行じたのであった。で、横川に増賀の聖が摩....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
求することもない。况んやこの全能の神が、天界の玉座に鎮まりて、選ばれたる者どもの
恭敬に浸ることを歓び、失われたる者どもの、苦悩を見物することを楽しみとするような....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
してふり返った。
「コゼット!」と上さんはくり返した。
コゼットは人形を取り、
恭敬と絶望との様子でそれを静かに下に置いた。それからなお人形から目を離さないで、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
きたすことを思って、深く心の矜《ほこ》りに注意していた。違った境遇にあったならば
恭敬とも思われたかも知れない儀礼や行為をも、今は屈辱と思われて、昂然《こうぜん》....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
のまとは心の的を、一つ一つの行いでもそれには現在の欲に動かず、物に拘泥せずして、
恭敬|惺々底たるところをもって道の種とする。そしてその種をだんだんと育ててゆく。....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
が、すなわち朱子の学である。……朱子の学説を要約すれば、洒掃応待の礼よりはじめ、
恭敬いやしくも事をなさず、かつ心を静止して、読書して事物を究め、聖賢の域に入れよ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
感を抱いた極端に官僚的な知事の態度と、マンネリズムの演説に対して、私たちは校長の
恭敬と感謝とがどうしても莫迦莫迦しくしか感じられなかったからだ。 私にはこれは....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
があり、日本美の特質を深く包蔵している。わずか二尺八寸余の小像であるが古来世人の
恭敬愛慕絶ゆる事なく、悪夢を善夢とかえてくださる御仏として礼拝されて来たという。....
「法然行伝」より 著者:中里介山
の消息は細々と経説を挙げてかなり長いものになっているが、実秀は法然からこの消息を
恭敬《くぎょう》頂戴して一向に念仏し、寛元四年往生の時矢張り奇瑞があったという。....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
となせり、梵天帝釈四大天王、転輪聖王の家に生れて、三界四天を譲られて、人天四衆に
恭敬せられんよりも、恩重きは今の某の父母なるか」とまで云って、しきりに父母の恩を....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ートーヴェンに負うていることを私は思う。 私は、これらの隠れた無数の弟子たちの
恭敬を、「師」であり伴侶である人の足元に捧げるために来た。私たちは――地上の全民....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
あり、おんみの行為の結果はつねにおんみ自身の栄光となる。……おんみに一切の讃美と
恭敬とが捧げられよ! おんみのみが真の浄福者 Bhagavan である。一切の法....