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息
「息〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
息の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
の板硝子越しに造花を隔てた少年の上半身。少年は板硝子に手を当てている。そのうちに
息の当るせいか、顔だけぼんやりと曇ってしまう。
16
....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
りゅう》とかの仮名《かな》も上手だという。それも皆若槻のおかげなんだ。そういう消
息を知っている僕は、君たちさえ笑止《しょうし》に思う以上、呆《あき》れ返らざるを....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
って、五畿内《ごきない》から東海道をほとんど隈《くま》なく遍歴した。が、兵衛の消
息は、杳《よう》として再び聞えなかった。
寛文《かんぶん》九年の秋、一行は落ち....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
、障子にさしている日影も忘れたように、あるいは書見に耽《ふけ》ったり、あるいは消
息を認《したた》めたりしている。その六人が六人とも、五十歳以上の老人ばかり揃って....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
交官の月給などは高《たか》の知れたものですからね。
主筆 じゃ華族《かぞく》の
息子《むすこ》におしなさい。もっとも華族ならば伯爵か子爵ですね。どう云うものか公....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
君の胴《どう》が腐ってしまいます。」
「困る。実に困る。」
年とった支那人は歎
息《たんそく》した。何だか急に口髭《くちひげ》さえ一層だらりと下《さが》ったよう....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
の神、どうか私の申すことを御聞き入れ下さいまし」 婆さんがこう言ったと思うと、
息もしないように坐っていた妙子は、やはり眼をつぶったまま、突然口を利き始めました....
「狂女」より 著者:秋田滋
きがた知れずになった女のことが、僕のあたまに附きまとって離れなかった。何らかの消
息を得ようとして、普魯西の官憲に対していろいろ運動もしてみた。そんなことをしたた....
「初雪」より 著者:秋田滋
行った。ほんの二十歩ばかり歩いただけなのに、もう疲れてしまったらしい、喘ぐような
息遣いをしながら、そのベンチに腰を下ろした。蒼ざめた顔はこの世のひとの顔とも思わ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
奔せん覚悟を様子にそれと悟りてか、左まで思わば出京せよと許可を得たり。 穂垂の
息子が東京へエライ者になりに行くぞ目出とう送りてやれよとて、親族よりの餞別見送り....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ファラデーがリボーの所に奉公している中に死んだが、母はファラデーと別居していて、
息子の仕送りで暮し、時々協会にたずね来ては、
息子の名声の昇り行くのを喜んでおった....
「寡婦」より 著者:秋田滋
る朝、何匹もの犬にとり囲まれて、その犬小舎で首を吊って死んでいたのです。 その
息子さんも、一千八百四十一年になさった旅の途次、オペラ座の歌姫にだまされたあげく....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いだスリーピー・ホロー(まどろみの窪)という名で知られていた。そして、そこの百姓
息子は、この近在のどこへ行ってもスリーピー・ホローの若衆と呼ばれていた。眠気をさ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
軽業師の一行をみたジャンは、こっそり家を脱けだした。父親は足を棒のようにして
息子の行方をさんざ探ねて廻った※句、ようやく探し当てることが出来たのであるが、ジ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
心臓の皷動は前より早くなった。少々残酷だとは思ったが、気持が好かった。私はもう一
息で小鳥の
息の根を止めるところだった。が、そのまま死なせては血が見られないことに....