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息を呑む
「息を呑む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
息を呑むの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
おめえ達もどんな巻き添えを喰わねえとも限らねえ。まあそうじゃあねえか」 鉄造は
息を呑むように黙っていた。 「そればかりじゃあねえ。このごろ世間を騒がしている、....
「十姉妹」より 著者:山本勝治
た声が、二十四にしては朗々として太かった。金色の仏具に反映する柔かな光芒、感激に
息を呑む聴衆、一堂の場景は何か尊厳な、旧びたフィルムの様だった。藤本の論点は白東....
「女の一生」より 著者:森本薫
てこの家へ入って来たあの部屋があったのだ。 けい (一、二歩栄二に近づいて殆んど
息を呑むように)あなたは……栄二さん。 (早い溶暗) 第一幕の二 明治....
「死者の書」より 著者:折口信夫
土の荘厳をうつすその建て物の様は想像せぬではなかった。だが目のあたり見る尊さは唯
息を呑むばかりであった。之に似た驚きの経験は曾て一度したことがあった。姫は今其を....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
ウ・ヨウク号を吸い寄せたのだ。瞬間、衝突は避けられないように見えて、見守る人々は
息を呑む。号令の声々が叫び交され、両船の船員が甲板を豆のように走り廻る。舷々相触....
「凍雲」より 著者:矢田津世子
屈めるようにしてお高に寄り添うた。 「駄目だ」 莨を足で踏みにじって、いっ時、
息を呑むようにしていたが、思いきって尋ねた。 「この前、遅くなって、なんとも言わ....