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息を抜く
「息を抜く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
息を抜くの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「能とは何か」より 著者:夢野久作
あろう。弓を構えて、矢を打ち番えて、引き絞って、的に中った音を聞いてから、静かに
息を抜くまでの刹那刹那に、云い知れぬ崇高な精神の緊張が、全身に均衡を取って充実し....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
岩蔭へ引いてしまった。 左右の敵を左右に追い込み、一人となった小一郎はここで気
息を抜くような、そんな不鍛練な武士ではない。ピッタリと大岩へ背をもたせ、敵、眼前....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
てもらいたいのです」 「なあに、この震動はこれは山ヌケといって、こうして山が時々
息を抜くのですなあ、息を抜いては一年一年に落着いて、やがて幾年の後には噴火をやめ....
「能ぎらい/能好き/能という名前」より 著者:夢野久作
あろう。弓を構えて、矢を打ち番えて、引き絞って、的に中った音を聞いてから、静かに
息を抜くまでの刹那刹那に、言い知れぬ崇高な精神の緊張が、全身に均衡を取って、充実....
「雁」より 著者:森鴎外
的に自己の生活の全範囲に及ぼして、真に爪に火を点す人と、どこかに一つ穴を開けて、
息を抜くようにしている人とがある。これまで小説に書かれたり、芝居に為組まれたりし....
「日本のこころ」より 著者:中谷宇吉郎
次ぎと書類が来るといっても、ベルトにものが載って流れて来るのとはちがう。ちょっと
息を抜くことは、もちろん可能である。しかし執務時間中は、ほとんど煙草《たばこ》も....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
かって程もなく、やっと身がはいる頃にもう十二時になる。そこでまた一時間ばかりも、
息を抜くのが何だか惜しい。消化のためにはもしがまんができるなら、あいだを長くする....