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「恵む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

恵むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の指環の宝玉の光によって、名を輝かし得ると聞く。 四 五円包んで恵むのもあれば、ビイルを飲ませて帰すのもあり、連れて出て、見物をさせるのもあるし....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
当がつく。けれどもそれは組織立てた学問の概念生活の情熱を喚び起せる性質の人に多く恵むところの種類の聖典なるが故で、白隠（慧鶴の号）のような直観体験から直ぐ生活に....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
くらかの銭を恵んでやろうとしたのではない。今度の忠義の代になってから、乞食に物を恵むことを禁じられていた。乞食などは国土の費えである。ひっきょうかれらに施し恵む....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
だよ」 「でも「爺つあん」は貧乏人だと見ると、よく恵んでやるじゃないか」 「ああ恵むとも、時々はな。つまりナンダ罪ほろぼしのためさ」 「でも一座の連中で、お前の....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
一生の間続けたらどんなに幸福でいさぎよいでしょう。アシシの静かな森のなかで太陽は恵むがごとく照らす木のかげで、二人は神様に祈りつつ清く交わり、フランシスはクララ....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
質的価値の高下の判断を混うるや否や、それは必ず懐疑に陥らざるを得ない。殺すは悪、恵むは善というような意欲の実質的価値判断を混うるならば、祖国のための戦いに加わる....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
に生きるということは、人間の浪曼性くらいではまずないことだ。 摂理は別の恋愛を恵むものだ。そして今度は幸福にいく場合が多い。恋を失っても絶望することはない。必....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
、道中にも片足満足な草鞋は捨ぬくらい倹約して居るに、絹絞の半掛一トつたりとも空に恵む事難し、さりながらあまりの慕わしさ、忘られぬ殊勝さ、かゝる善女に結縁の良き方....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
に聞いたことも、聞かされたこともないというてらちは明かぬし、二日三日のおまんまを恵む者はあっても、七日十日とそうそう長い間あかの他人のめんどうをみる者はござりま....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
の御苦労か知れません、私に手を突いて御無心をなさる有様にお成りなすったかと、少し恵むと云う程な訳ではござりませんが、それから見ると御新造様なんぞは御気楽で、何ん....
「西洋人情話　英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
ろうかと思ったが、いや／＼※いに恵み立てをすると、彼の様な見苦しい者に多くの金を恵むのは変だという所から、其の筋の耳になって、七ヶ年前の事が顕われては遁れ難き我....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
ゃってお金をお出し遊ばしまして」 庄「そうだってのう、見ず知らずの者に四十金を恵むと云うのは感心な方だのう」 町「其の方は屹度《きっと》今日｜家《うち》へ入....
「唖娘スバー」より 著者:タゴールラビンドラナート
の守神となり、自分のことを忘れて、軽い陽気な足どりで、不断の潤いを、四辺のものに恵むのです。 バニカンタの家は、その川の面を見晴していました。構えのうちにある....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
として、ここでは次のような人間存在の構造が発見される。「豊富な湿気が人間に食物を恵むと共に同時に暴風や洪水として人間を脅かすというモンスーン的風土の、従って人間....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
尊い顔をしている。まったく立派な慈悲深い人だ。けさ私は彼が財布をはたいて囚人らに恵むのを見た。けれどもどうしたわけか、彼の声には何も人を感動させるようなところが....