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「悋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

悋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
してみよう。 四郎五郎 (急に芝居の身振りをなし)これさ、どっこいやらぬ。本妻の気《りんき》と饂飩《うどん》に胡椒《こしょう》はおさだまり、なんとも存ぜぬ。紫....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
から、そんなことは出来ません。この先の辰さんの家で、ほほほほほ」 いくらか法界気もまじって女房はこんな秘密までもべらべらしゃべった。辰蔵というのは小料理屋の....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
二〇 その翌日、吉弥が早くからやって来て、そばを去らない。 「よっぽど気深い女だよ」と、妻は僕に陰口を言ったが、 「奥さん、奥さん」と言われていれば....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、なんにも面倒はなかったんですが、ただ面倒なのは今の主人の其月で、これがなかなか気ぶかい男。尤も自分はやがて五十に手のとどく年で、女の方はまだ十八、親子ほども....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
して、家にいた若い女に手を附け、それがま懐妊したによって何時か家内の耳に入ると、気深い本妻が騒ぐから、知れぬうちに堕胎してしまおうと薬を飲ますと、ま宜い塩梅に....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
嫉妬の虫がグッと胸へ込み上げたが、年若とは違い、もう三十五にもなる事ゆえ、表向に気もしかねるゆえ、余りな人だと思っているうちに、女は帰った様子ゆえ何とも云わず....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
だ、此処に居るのは厭だよ、立つよ」 又「おれも立つよ、おれが悪いから宥せ」 と気でいうが、世間へ漏れては成りませんから、又市は種々に宥めて、その晩は共に臥り....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
われたら、其時はおれが、と云ったので、徳川殿はと問う者が出たところ、彼《あ》の物《ものおし》みめがナニ、と云った談《はなし》が伝えられている。氏郷が家康を重く....
風流仏」より 著者:幸田露伴
ゝ日を待て居るに、何処の竜宮へ行かれて乙姫の傍にでも居らるゝ事ぞと、少しは邪推の気萌すも我を忘れられしより子を忘れられし所には起る事、正しき女にも切なき情なる....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
見物したいと思って居りますが、お寄申して万一奥さんか又権妻さんでもいらしって、お気でもあるとお気の毒だと存じまして」 治「いえ家内は全く無いのでございます、尤....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
として二世も三世も夫婦になって居ります。夫婦は三世という縁合のものですから少しの気ぐらいで私ア出て往くから一本お書きなんて、全体女が男に一本かけなんと云うのは....
チチアンの死」より 著者:木下杢太郎
の時君等はまだ寝ていたが――そっと門の外へ出て往った。青い額へ愛の接吻、その脣へ気の言葉……。 侍僮等、二幀の画図を携え、舞台を横ぎり過ぐ。一の画はウェヌスと....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
てうっかり、夜明しの茶屋などに寄って往くまいものでもなし――』 源兵衛『あきれた気おんなだ。そなたと言うれっきとした女房があるのに、何で今更の浮気。つまらぬ云....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
働きが有るから、他に妾ぐるいをなさるまいものでもないが、たとい何んな事が有っても気をして離れるような事があれば、二度と再び顔を見ない、紀伊國屋の家を出れば兄妹....
」より 著者:織田作之助
妻に裏切られた男の醜態を人眼にさらしてはならないのだった。彼の嫉妬は陰に籠った。気といういまわしい言葉に絶えずおびやかされながら、ひそ/\声でお君をのゝしるの....