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悔み
「悔み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悔みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
けのお鳥だけはその式にも出る訣に行かなかった。)彼の家に集まった人々は重吉夫婦に
悔みを述べた上、白い綸子《りんず》に蔽《おお》われた彼の柩《ひつぎ》の前に焼香し....
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
れた。 ハルピン虎は、何喰わぬ顔をして帰朝し、今は未亡人となったお鳥を訪ねて、
悔みやら向うの模様を都合よく語ったりしたが、そのうちにお鳥の容色に迷い、遂に通じ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
し私として本令の施行は何等興味なし。 ◯萩原大祖母さん、昨夜死去。享年八十歳。お
悔みに行く。(香奠金四拾円) ◯小栗虫太郎、信州より出て来る。うちへ泊る。談尽き....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
僕を二階へ案内して行った。 僕は今でもまだそうだが、死んだ人の家へ行ってどうお
悔みを言っていいか知らなかった。で、黙ってただお辞儀をした。 「やっぱりあなたの....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
の景気は如何に。子供も大きくなったろうね。山田へ行く時があったら、細君に米川のお
悔みをよろしく頼む。 この手紙の着くのと足下の面会に来るのとどちらが早いか。四....
「風波」より 著者:井上紅梅
すと、そのざんぎり頭が馬鹿に目立ったので、腹が立って堪らなくなり、彼を咎め、彼を
悔み、彼を怨んだが、急にまた焼け糞になって、一杯の飯を高々と盛上げ七斤の眼の前に....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
少しもない訳ではなかったであろう。 僕は滝田君の訃を聞いた夜、室生君と一しょに
悔みに行った。滝田君は所謂観魚亭に北を枕に横わっていた。僕はその顔を見た時に何と....
「異妖編」より 著者:岡本綺堂
い夜ふけに、どうしてここらを歩いているかというと、それは親戚に不幸があって、その
悔みに行った帰り路であった。本来ならば通夜をすべきであるが、盆前で店の方も忙しい....
「鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
うと知ったらば、さっき無理にも取押えるのであったものをと、松島さんは足摺りをして
悔みましたが、今更どうにもならないのです。 それにしても、ここの店の雇人である....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
貴は醜男だったなあ。 花田 醜男はいいが髭が生えていないじゃないか。近所の人が
悔みに来るとまずいから、そり落して髭を植えてやろう。それから体のほうも造らなきゃ....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
くした時でもこれほど落胆すまいと思うほどに弱り込んでいた。家庭の不幸でもあるなら
悔みの言葉のいいようもあるが、犬では何と言って慰めて宜いか見当が付かないので、「....
「妖影」より 著者:大倉燁子
ばそれまでじゃないか。何という間抜けな拙いことを云ってしまったんだろう。私は心で
悔みながら下唇を噛んでいると、相手の方では話の途中でそんな勝手なことを云い出した....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
泣き悲しんで、大切な相続人を当人の希望とはいえ、南洋なんかへやるんじゃなかったと
悔み、これが弟の方だったらまだあきらめもつくが、と歎いた手紙をよこしました。私は....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
この人も今に死んでしまうのではあるまいかと、ふとそんなことを思いながら、一通りの
悔みを述べて後、来訪の用件を訊いてみた。 「あなたがこういうお職業をしていらっし....
「魯迅さん」より 著者:内山完造
ね、その朝ちょうどぼくの店へ来た、魯迅さんが死んだといったら、それはぜひ一つ、お
悔みにいきたいというので一緒に連れていった。スケッチをしました。それが今、あちこ....