悔悛[語句情報] » 悔悛

「悔悛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

悔悛の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
れでないことと存じますが、第六番てがらの孝女お静の事件に、浅草でその現場を押え、悔悛《かいしゅん》の情じゅうぶんと見破ったところから、お手当にすべきところを特に....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
は大正二年、第一回の放火は明治四十五年で、殆ど連続して犯意を以ているもので、毫も悔悛した所を認める事が出来ない。今回起訴せられた八つの罪の如きも、殆ど確実に之を....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
を語らいて、時々川島家に行きては、その模様を探らせ、かつは自己――千々岩はいたく悔悛覚悟せる由をほのめかしつ。浪子の病すでに二月に及びてはかばかしく治せず、叔母....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
行ないの前にたじろいだ。 もとより、あの司教の神聖なる言葉をきいた後、長い間の悔悛《かいしゅん》と克己との後、みごとにはじめられた贖罪《しょくざい》の生活の最....
死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
最期の時になって、私はまた自分の犯罪を思いだしてぞっとする。しかし私はもっと深く悔悛したいのだ。死刑判決以前には私はいまより多く良心の呵責《かしゃく》を受けてい....
ものの影」より 著者:豊島与志雄
刑務所生活というものは、先ず何よりも、自由の拘束として彼の眼に映じた。贖罪とか悔悛とか、そのようなものではなく、ただ具体的に自由の拘束なのだ。なんとしても忌避....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
の母の家に住んでいても、もちまえの陽気さに戻りそうもありません。きのどくな母親の悔悛した気もちも、すこぶるぐらつきました。ときにはジュスチーヌに自分が不親切だっ....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
て悄れ返っていた。アレは誘惑されたんだ、オモチャにされたんだ。」 と、U氏はYの悔悛に多少の同情を寄せていたが、それには違いなくても主人なり恩師なりの眼を掠めて....
死児を産む」より 著者:葛西善蔵
に溢れている感じが、おそらく係りの人を動かしたものとしか考えられない。いわゆる、悔悛の情云々――そういったところだったに違いない。自分はその二三句をここに引いて....