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悖
「悖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悖の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
じょう》では、いかなる栄華《えいが》を極めようとも、天上皇帝の御教《みおしえ》に
悖《もと》るものは、一旦|命終《めいしゅう》の時に及んで、たちまち阿鼻叫喚《あび....
「路上」より 著者:芥川竜之介
、なるもんじゃない。」
「君のような理想家が、昔は人体|解剖《かいぼう》を人道に
悖《もと》ると云って攻撃したんだ。」
「あれで苦しくは無いんでしょうか。」
「無....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
》」の意に従えば、「家」が危《あやう》い。「家」を立てようとすれば、「主」の意に
悖《もと》る事になる。嘗《かつて》は、林右衛門も、この苦境に陥っていた。が、彼に....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
媚態である。恋の真剣と妄執とは、その現実性とその非可能性によって「いき」の存在に
悖《もと》る。「いき」は恋の束縛に超越した自由なる浮気心でなければならぬ。「月の....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
た。 夫からの数度の嘆願にかかわらず、女房は返されなかった。重臣は、人倫の道に
悖《もと》る所業として忠直卿を強諫《きょうかん》した。 が、忠直卿は、重臣が諫....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
けども、犯罪精神病理学者のクラフトエーヴィングは、ニイチェの言葉を引いて、天才の
悖徳掠奪性を強調しております。中世紀全体を通じて最も高い人間性の特徴とみなされて....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
もって富かつ智なる者をして貧かつ愚なるものを圧せしむるの政をなすは豈にその大理に
悖るのはなはだしきものにはあらずや〔大坂|戎座板垣氏演説筆記〕。 これによりて....
「運命」より 著者:幸田露伴
太祖迷を執りて回らず、小勝を恃み、大義を忘れ、寡を以て衆に抗し、為す可からざるの
悖事を僥倖するを敢てしたまわば、臣大王の為に言すべきところを知らざる也。況んや、....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
。明皎々として一点の邪心あるべからず。されば賭仕合い、賭勝負、およそ武道の本義に
悖るべき所業は夢断じて致すべからず、とな。弓は即ち剣に次ぐの表芸。さるを何ぞよ。....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
出さなければならぬが、どうも君を被告にして僕が願立てるというのは甚だ旧友の誼みに
悖るから、したくはないが、拠ない訳だ」 丈「今と云っても仕方が無いと申すに」 又....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
「どうぞ、ねえ。」 二十五 恩になる姫様、勇美子が急な用というに
悖い得ないで、島野に連出されたお雪は、屠所の羊の歩。 「どういう御用なんでござい....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
も私は信じられぬままで死ぬであろう。あの男が悔悟の戻さえ流しながら私にうち明けた
悖徳行為については、思い出してもぞっとする。私は一つのことだけ言っておこう、アッ....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
一下、千里流血、君は頡利の俘に同じく、国は高麗の続とならむ。方今聖度汪洋、爾が狂
悖を恕す。急に宣しく過を悔い、歳事を勤修し、誅戮を取りて四|夷の笑となる毋れ。爾....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
しかしお前達の人柄を知っていれば、大抵分かる。
それで己も分かったが、幾ら宝が
悖って入っても、
お前達は本の杢阿弥だな。
阿房(進み出づ。)
下され物....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
論道を尊んでおり、道は全人類の共通のものであり、古今に通じて謬らず、中外に施して
悖らざるものである。しかも西洋文明は自然と戦いこれを克服する事に何時しか重点を置....