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悛
「悛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
《ゆゆ》しき大事なり。事の仔細《しさい》はもれなく本紙の探知したる所なれども、改
悛《かいしゅん》の余地を与えんため、しばらく発表を見合わせおくべし。もしある期間....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
きであったのが、何ういう事か三宅へ遠島を仰付《おおせつ》けられましたが、大層｜改
悛《かいしゅん》の効が顕《あら》われ、後《のち》お赦《しゃ》になって、此の三次郎....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
でないことと存じますが、第六番てがらの孝女お静の事件に、浅草でその現場を押え、悔
悛《かいしゅん》の情じゅうぶんと見破ったところから、お手当にすべきところを特に見....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
、その両肱は棚のようなものに支えられて、膝がしらも堅い足場を得ていた。クララは改
悛者のように啜泣きながら、棚らしいものの上に組み合せた腕の間に顔を埋めた。 泣....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
大正二年、第一回の放火は明治四十五年で、殆ど連続して犯意を以ているもので、毫も悔
悛した所を認める事が出来ない。今回起訴せられた八つの罪の如きも、殆ど確実に之を犯....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
語らいて、時々川島家に行きては、その模様を探らせ、かつは自己――千々岩はいたく悔
悛覚悟せる由をほのめかしつ。浪子の病すでに二月に及びてはかばかしく治せず、叔母の....
「創生記」より 著者:太宰治
、さしつかえなし、殺人でさえ許されるいまの世、けれども、もっとも悪い、とうてい改
悛の見込みなき白昼の大盗、十万百万証拠の紙幣を、つい鼻のさきに突きつけられてさえ....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
にかかわらずかれの父はかれを厳重にいましめないのです、これだけに手を尽くしても改
悛せず、その悪風を全校におよぼすのを見ると、いまは断固たる処置をとらなきゃならな....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
音だけさせて室内を歩き※って、彼は優美な虎のように動いていた。――物語にある、改
悛の念のない邪悪なある侯爵が、魔法をかけられて、週期的に虎の姿に変るのが、今終っ....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
母の家に住んでいても、もちまえの陽気さに戻りそうもありません。きのどくな母親の悔
悛した気もちも、すこぶるぐらつきました。ときにはジュスチーヌに自分が不親切だった....
「月世界競争探検」より 著者:押川春浪
かりその地に止って、博士のやや元気を回復するを待ち、博士、東助、及び主人の死後改
悛の意を表して服従した平三と各々二人ずつ二個の飛行船に分乗して地球に向って出発し....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
悄れ返っていた。アレは誘惑されたんだ、オモチャにされたんだ。」 と、Ｕ氏はＹの悔
悛に多少の同情を寄せていたが、それには違いなくても主人なり恩師なりの眼を掠めてそ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
切を示すようになられた」というのである。そこまではたいへんよろしい。しかしこの改
悛の状は、どうやら長続きはしなかったらしい。一、二カ月もせぬうちに、はやくも京童....
「死児を産む」より 著者:葛西善蔵
溢れている感じが、おそらく係りの人を動かしたものとしか考えられない。いわゆる、悔
悛の情云々――そういったところだったに違いない。自分はその二三句をここに引いてみ....
「放免考」より 著者:喜田貞吉
までも、内密には行われていた事で、今もなおたまにはあるかもしれぬという。少くも改
悛したる前科者を利用して、犯人の捜索に利用する事は便利であるに相違ない。そして庁....