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「悧口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

悧口の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
髪《しらが》頭の人に聞け。 不思議な姿の人に聞け。 その人の身の上話しを……悧口な美留女姫。 賢い美留女姫。 疑うな、怪しむな、夢でない、本当だぞ。 ....
「謀叛論（草稿）」より 著者:徳冨蘆花
恐懼と米つきばったの真似をする者はあるが、御歌所に干渉して朝鮮人に愛想をふりまく悧口者はあるが、どこに陛下の人格を敬愛してますます徳に進ませ玉うように希う真の忠....
「惨事のあと」より 著者:素木しづ
多くは半年か精々一年たゝずでまた流れて行ってしまうのであった。なかには一寸した小悧口なものもあって、辛抱強く我慢して土地の下附願でもして少しばかりの未墾地を耕し....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
いるかも知れない。だがこの点は必ずしも当ってはいない。必ずしもと云うのは、彼は「悧口」な男という通り相場を持っている通り、極めて聡明で要領のよいというのも事実だ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
いが……」と、その人は呼びかけた。 それはバグリオーニ教授であった。この教授は悧口な人物で、あまりに深く他人の秘密を見透し過ぎるように思われたので、彼は初対面....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ながら怪訝らしい微笑を浮かべて私を見ているので、私はあの空家を工場にしているのは悧口なやりかただと、私の意見をくり返して言った。 「ご冗談でしょう、旦那。いった....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
彼の地位以上の教育を受けた人物であると思われるが、彼は多数のなかにたまたま少しく悧口な者がいても、そんな人間は必要でないと言った。そういうことは工場の中にも、警....
「子を奪う」より 著者:豊島与志雄
丈夫だ。」と彼は云った。 「おとなしい子ですわね。」と兼子は云った。「そして大変悧口そうですよ。今朝いきなり、お祖母ちゃまだのお母ちゃまだのと云うものですから、....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
騒ぎを隠すために逃げ出した。そういう彼女の方がしゃべりたてる彼女よりも、はるかに悧口《りこう》ではるかに同情が寄せられるように、クリストフには思われた。彼は以前....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
をすっかりお話しすれば、あなたがたはびっくりなさると思いますが、話は少ないほうが悧口だと言いますからね。私の親父がそれでして、いつもいい機嫌で糸をつむぎながら、....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
に今日に限ったことでもない。ここはこの老女の顔を立てて素直に手を引いた方が結句｜悧口かも知れないと思ったので、彼はいさぎよく承知した。 「では、お前様のお扱いに....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
智脳の低いのが、運命をひらき、智能相応の素質だけ呼びさましているようだ。とにかく悧口になることは大事なことだ。誰でも一応その人間の限界までは悧口になる素質がある....
「回想録」より 著者:高村光太郎
よかったと思う。 さくという一番上の姉は、明治廿五年に十六で亡くなった。非常に悧口な子だったと家の人達は言っている。家では鳴物を禁じていたけれど、姉を仕込むよ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
した。反対したが、気の荒い婆さんもさすがに、自分の感情を真っ向うから表現するのは悧口でないと考えた。そういう場合には、いつも兄のアントニイのほうへ感情を差し向け....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
子でした。 小学校へ入ると直ぐ級長になり、明朗で頭が鋭いと先生も褒めて下さる。悧口だ、美しい子だと親類中の褒めものになり、そのために私への風当りがすっかり違っ....