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悪
「悪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
た顔。彼は、マスクに口を蔽《おお》った、人間よりも、動物に近い顔をしている。何か
悪意の感ぜられる微笑《びしょう》。
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仲店の片側。....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
と、求馬は風邪《かぜ》が元になって、時々熱が昂《たか》ぶるようになった。が、彼は
悪感《おかん》を冒しても、やはり日毎に荷を負うて、商《あきない》に出る事を止めな....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
、武士はもとより、町人百姓まで、犬侍《いぬざむらい》の禄盗人《ろくぬすびと》のと
悪口《あっこう》を申して居《お》るようでございます。岡林杢之助《おかばやしもくの....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
うぬ惚《ぼ》れ切ってするのですからね。けれどもわたしの恋愛小説には少しもそう云う
悪影響を普及する傾向はありません。おまけに結末は女主人公の幸福を讃美《さんび》し....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
一 支那の上海の或町です。昼でも薄暗い或家の二階に、人相の
悪い印度人の婆さんが一人、商人らしい一人の亜米利加人と何か頻に話し合っていました....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
と一しょにいるような心もちがする。こっちの善い所は勿論了解してくれるし、よしんば
悪い所を出しても同情してくれそうな心もちがする。又実際、過去の記憶に照して見ても....
「墓」より 著者:秋田滋
かぶっている土をどけ、板を一枚外しました。と、厭なにおい、腐敗したものが発散する
悪気がむうッとあがって来て、わたくしの顔を撫でました。ああ、彼女の床には菖蒲の香....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
ょうど毎晩同じ劇場へはいって芝居を観る者に起きるように、私の心をとうとう倦怠と嫌
悪の巣にしてしまった。 私は三十年このかた来る日も来る日も同じ時刻に臥床を匍い....
「初雪」より 著者:秋田滋
た。その透間風が、ある時は顔に、ある時は手に、ある時は頸に、その不実な、冷かな憎
悪を絶えず吹きつけるのだった。 彼女はまたしても煖房のことを口にするようになっ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
うなずきて、「然らばよし、されど余り涼み過ると明日ダルキ者なり、夜露にかかるは為
悪し早く帰られたがよからん」との言に、「御注意有り難し」と述べて左右に別れたれど....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ラデーの発表した研究は既に述べた通りである。しかし、王立協会の財政は引きつづいて
悪いので、ファラデーも実験費を出来るだけ節約し、半ペンスの金も無駄にしないように....
「寡婦」より 著者:秋田滋
前に私の手に接吻して、こう囁くのでした。 「僕はあなたを愛しています!」 私が
悪かったのです、ほんとうに私が
悪かったのです。いまだに私はそれについては始終後悔....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
。流星がとぶのも、隕石がひらめくのも、この谷間では国じゅうのどこよりも頻繁だし、
悪夢の魔女は九人の供をひきつれて、ここで跳びはねるのが好きらしい。 しかし、こ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
た。教会からはずいぶん遠く離れていた。そして、車大工はこの老人が体のあんばいでも
悪いことがあると、教会へ出かけて行って、新たにできた友達の代りをつとめた。冬が来....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
入れて、腰に巻きつけてしまいました。多助も後二枚だけ余計にもらったので、まんざら
悪い気持もしませんでした。三人は城下へ行くのをやめて、その日は自分の村へ帰ってし....