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「悪い虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

悪い虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
わが町」より 著者:織田作之助
た夜、他吉はなに思ったか、いきなりこんなことを言いだした。 「お前ももう年頃や。悪い虫のつかんうちにお祖父やんのこれと見込んだ男と結婚しなはれ。気に入るかどない....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
したぜ」 「何だね、いまさら一大事とは」 「ほかじゃございませんが、お雪ちゃんに悪い虫が附きました」 「悪い虫、悪いにもいいにも、離れられない人だから世話はない....
丹下左膳」より 著者:林不忘
ているのでございますが、親の心子知らずとはよくいったもので、なんですか、このごろ悪い虫がつきましてねえ」 「浮気か」 「泣かされますでございますよ」 「なんだ、....
丹下左膳」より 著者:林不忘
やモウ、たいへんな尊敬……。 三 「先生、うちの娘《むすめ》っこに、このごろ悪い虫がつきやしてナ、どうも心配でならねえのですが――」 泰軒先生のあとから、....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
るそうだが、まだ美しさの残っておる女だ。世間知らずの、子供のような人でな、あれに悪い虫がついたならば、いかな雑賀屋の大財産も、一たまりもないであろう。案外、そん....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
とうとい処女を自然薯扱い。蓼酢で松魚だ、身が買えなけりゃ塩で揉んで蓼だけ噛れ、と悪い虫めら。川柳にも、(地女を振りも返らぬ一盛。)そいつは金子を使ったでしょうが....
食道楽」より 著者:村井弦斎
れが実に危険なので、もしや二日も三日も溜まっていた水だと鉛毒は勿論《もちろん》、悪い虫も必ず発生しているに違いない。蛭《ひる》が出るの虫が出るのと騒いだ事があっ....
牛女」より 著者:小川未明
に雪のごとく咲きました。そして、夏には、青々と実りました。毎年このころになると、悪い虫がつくのでありましたから、今年は、どうか満足に実を結ばせたいと思いました。....
わが町」より 著者:織田作之助
。 それから五日経った夜、他吉はなに思ったか、いきなり、 「お前ももう年頃や。悪い虫のつかんうちに、お祖父やんのこれと見込んだ男と結婚しなはれ。気に入るかどな....