悪み[語句情報] » 悪み

「悪み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

悪みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
血の文字」より 著者:黒岩涙香
と分る様な風をして来て見たまえ、少し藻西を悪む者は実際より倍も二倍も悪く言い又|悪みも好みもせぬ者は成る可く何事も云うまいとするから本統の事は到底聞き出す事が出....
運命」より 著者:幸田露伴
より、終に追随する者数万に及び、尊びて仏母と称し、其勢甚だ洪大となれり。官|之を悪みて賽児を捕えんとするに及び、賽児を奉ずる者|董彦杲、劉俊、賓鴻等、敢然として....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
中、先殿様のお手が付き懐妊の身となりしが、其の頃お上通りのお腹様嫉妬深く、お花を悪み、遂に咎なき左膳親子は放逐を仰付けられ、浪々中お花は十月の日を重ね、産落した....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
余る者ならずして、全くわが拳とわが知恵に世を渡るべき者なるを早く悟り得て、武男を悪み、叔父をうらめり。 彼は世渡りの道に裏と表の二条あるを見ぬきて、いかなる場....
惜別」より 著者:太宰治
の端くれであるから、そんな田舎者のひねこびた復讐心を見せつけられた時には、自己嫌悪みたいなものも加えられて、東京、大阪の生徒よりも一層つよく地元の生徒を憎みたい....
連環記」より 著者:幸田露伴
。特に女に取っては、一生を全く墨塗りにされるのだから、定基の妻は恨みもしたろう、悪みもしたろう、人でも無いもののように今までの夫を蔑視もしたろう、行末|悪かれ、....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
屋臙脂屋が其|首であった。信長に至っては自家集権を欲するに際して、納屋衆の崛強を悪み、之を殺して梟首し、以て人民を恐怖せしめざるを得無かったほどであった。いや、....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
ませんで、優しゅう孝行をすれば猶更附上り、其の年の九月になりました所、益々多助を悪みます。多助も色白で短身な、温順しい好い男でございますが、田舎稼ぎを致しますか....
南国太平記」より 著者:直木三十五
之、将之評判|無拠《よんどころなく》請け候儀も有之候、近(近藤隆左衛門)等の如く悪み候而は、不宜《よろしからず》、此処はよく心得可申候―― 御大腹の君として....
土の中からの話」より 著者:坂口安吾
なさを嘆いているのである。ところが舶来の芝居は情け容赦がないもので、日本の勧善懲悪みたいにピエロも末はめでたしなどということは間違っても有り得ず、ヤッツケ放題に....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
堂十八景の中に春日※柳の詩あり略す又俗諺に昔し此所に大※ありて人を害す大師これを悪み給ひて竹の箒もて大滝へ駈逐し玉ふゆへ大※の怨念竹の箒に残れりそがゆへに当山の....
或る探訪記者の話」より 著者:平林初之輔
彼女は僕が待ちもうけていた告白をはじめた。 「でも博士は悪《にく》んでも悪んでも悪み足りない人です。わたし、すっかり申し上げますから、どうぞ新聞に書くことだけは....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
なり。(中略)咸享元年使を遣はして、高麗を平ぐるを賀す。後稍夏音を習ひて倭の名を悪み、更めて日本と号す。使者自ら言ふ。国日出づる所に近きを以て名と為すと。或は云....
宇賀長者物語」より 著者:田中貢太郎
な不敬な詞を繰返しました。 「なんと云う乱暴な詞だろう」と、宇賀老人は長者の詞を悪みました。 修験者は長者の家へ忍び込んで来て、女の寝室の方へ歩いておりました....
遠野物語」より 著者:柳田国男
、驚き悲しみて桑の木の下に行き、死したる馬の首に縋りて泣きいたりしを、父はこれを悪みて斧をもって後より馬の首を切り落せしに、たちまち娘はその首に乗りたるまま天に....