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「悪世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

悪世の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
りに近づいている。 僧一同 (合唱)釈迦牟尼仏能為甚難希有之事。能於娑婆国土五濁悪世、劫濁見濁煩悩濁衆生濁命濁中得阿耨多羅三藐三菩提。為諸衆生説是一切世間難信之....
十二支考」より 著者:南方熊楠
前の説が仏教にもありとはお釈迦様でも気が付くまい。すなわち『大法炬陀羅尼経』に、悪世にこの世界|所有《あらゆる》悪竜大いに猛威を振い、毒蛇遍満して毒火を吐き人畜....
十二支考」より 著者:南方熊楠
一心に、合掌して恭《うやうや》しく敬礼すべしと偈《げ》を説き、釈迦牟尼世尊五濁の悪世に衆生を教化《きょうけ》した時、千二百五十弟子の中で頭陀第一、身体金色で、金....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
布して断絶せしむることなし(法華経薬王品)」と録されてある。また、「後の五百歳濁悪世の中に於て、是の経典を受持することあらば、我当に守護して、その衰患を除き、安....
親鸞」より 著者:三木清
空虚な主観性ではなく、かえって最も客観的な肉体的ともいい得る充実である。 五濁悪世の衆生の 選択本願信ずれば 不可称不可説不可思議の 功徳は行者の身にみてり ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
依頼で、私は毎日その講義をして遣ることになったです。その五悪段というものはこの濁悪世界の悪人共がいろいろの手段を尽してする悪事を五つに約めて適切にありがたく説明....
法然行伝」より 著者:中里介山
てやすく行くこと。これわがちからにあらず。乗物のちからなれば他力なり。あさましき悪世の凡夫《ぼんぷ》の。諂曲《てんごく》の心にて。かまえつくりたるのり物にだにも....
私本太平記」より 著者:吉川英治
いて、世の有縁無縁に頒とうという願いである。 「――お地蔵さまという御仏は、五濁悪世といわれる餓鬼、畜生、魔魅の巷には好んでお降りある普化菩薩だということです。....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
なる。ヴイルスとテロ論議と異常乾燥の度と株だけがむやみに高い。毎日の社会面記事の悪世相にはもう誰も驚かない。いちいち驚いてなんかいられないといった誰もの顔つき。....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
、尊きことと聞きしかど、提婆五邪の法に似て、賤しきものに名づけたり」とも、「末法悪世の悲しみは、南都北嶺の仏法者の、輿かく僧たちの力者法師、高位をもてなす名とし....