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「悪場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

悪場の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ので、二人は茂原の死骸を辻駕籠にのせ、夜ふけに麻布の屋敷までそっと運んで行った。悪場所で酔狂の口論、それが原因で朋輩を殺めるなどは重々の不埒とあって、屋敷でもす....
単独行」より 著者:加藤文太郎
かったことを話そう。帰りに横岳の西側を歩いてみた。雪の着き方が少ないので楽だが、悪場のため、長くは歩けなかった。横岳を過ぎ硫黄岳へ登って、赤岳へ名残りを惜しむ、....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
託けるのは卑怯ですが、二月ばかり前でした。あなたなぞの前では、お話もいかがわしい悪場所の、それも獣の巣のような処へ引掛ったんです。泥々に酔って二階へ押上って、つ....
ピークハンティングに帰れ」より 著者:松濤明
たす――一つのものを完成するか、失敗として中途で放棄するかに精魂を傾ける悦びは、悪場そのものに陶酔する種類の悦びとは自ら異なる。描くことの悦びではなく、描き上げ....
二つの松川」より 著者:細井吉造
が滝となって落ちている。中央アルプスの伊那側の谷はどれもそうだが、谷の奥になって悪場が出て来る。松川もやはりそのカテゴリーからはずれてはいなかった。下流で見たあ....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
い。赤岳から東沢の源頭をめぐる赭色の崩れ安い山稜は、初めて此処を縦走した人には、悪場であったろうが、今はそれ程のこともない。十時四十分野口五郎岳の頂上。「七月十....