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悪度胸
「悪度胸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悪度胸の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
《てんこう》である。こうなるのが当り前のように思うのは、いまだに生きているからの
悪度胸《わるどきょう》に過ぎない。生き延びた自分だけを頭に置かずに、命の綱を踏《....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
」 「米吉というのは随分悪い奴ですね」 「元来は大した悪党でもないのですが、急に
悪度胸が据わったと見えて、鮎川や増田をあやつって旨い汁を吸っていながら、一方には....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
紙入れを辷らかした男だから、金子はどうなったろうと思って、捕まったらそれ迄だ、と
悪度胸で当って見ると、道理で袖が重い、と云って、はじめて、気が着いて、袂を探して....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
うもないので、ドウセ毒皿だ、クソ、ドシドシ使い込んでやれ、踏倒して逃げてやれ、と
悪度胸を据えた時もあります。然しもう潔く観念しました。返えします。奇麗に返えしま....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
廊下を通り玄関へきた時には、急にムクムクとふてくされて、河内山の百分の一ぐらいの
悪度胸で居直り、 「オヨシちゃん。私を暫時、女中部屋で休ませて下さいな」 「アラ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ユスリをやるための際どいながらも思いきった手段だなア。由也は相当な悪党だぜ。こう
悪度胸のある奴には、信心深い小娘などは却ってコロリと参るものだな。お三枝は無実じ....