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悪戯
「悪戯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悪戯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
辛抱なさいって。」
「誰がそんなことを言ったのだい。」
「それはね。」
太郎は
悪戯《いたずら》そうに、ちょいと彼の顔を見た。そうして笑った。
「だあれだ?」
....
「母」より 著者:芥川竜之介
》に、かすかな憂鬱の色を浮べた。が、すぐにまた元の通り、快活な微笑を取り戻すと、
悪戯《いたずら》そうな眼つきになった。
「もうそれで御用ずみ。どうかあちらへいら....
「鼻」より 著者:芥川竜之介
どん》の罪を受けられるぞ」と陰口をきくほどになった。殊に内供を怒らせたのは、例の
悪戯《いたずら》な中童子である。ある日、けたたましく犬の吠《ほ》える声がするので....
「春」より 著者:芥川竜之介
ち》姉さんの話をしたの。それでね、……」
「それで?」
辰子はちょっと目の中に
悪戯《いたずら》っ児《こ》らしい閃《ひらめ》きを宿した。
「それでもうおしまいだ....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
永遠の冷笑を浮かべている、――と思ったのはほんの一瞬間に過ぎない。その顔はいつか
悪戯《いたずら》らしい十五歳の甥の顔に変っている。
「原稿ですってさ。お起きなさ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
方が心を焦《こが》していらっしゃるように、御話しになったからたまりません。元より
悪戯好《いたずらず》きな御同輩たちは、半信半疑でいらっしゃりながら、早速御姫様の....
「影」より 著者:芥川竜之介
けであった。
「まあ、気味の悪い。きっとまた御隣の別荘《べっそう》の坊ちゃんが、
悪戯《いたずら》をなすったのでございますよ。」
「いいえ、御隣の坊ちゃんなんぞじ....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
れば、必ず覆《くつがえ》ると信じています。科戸《しなと》の神はまだ一度も、そんな
悪戯《いたずら》はしていません。が、そう云う信仰の中《うち》にも、この国に住んで....
「河童」より 著者:芥川竜之介
はこの旦那《だんな》の気味悪がるのがおもしろかったものですから、つい調子に乗って
悪戯《いたずら》をしたのです。どうか旦那も堪忍《かんにん》してください。」
三....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
僕は君と話している中に、あんまり君が青年らしい正直な考を持っていたから、ちょいと
悪戯《いたずら》をする気になったのです。しかしした事は
悪戯でも、云った事は冗談で....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
ら、ぼんやり日の暮を待っている。その右には、判官《はんがん》が一体、これは、誰に
悪戯《いたずら》をされたのだか、首がない。左には、小鬼が一体、緑面朱髪で、※獰《....
「蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
合せるようにし、広い砂浜をふり返っていた。
「そうらしいね。」
「砂と云うやつは
悪戯《いたずら》ものだな。蜃気楼《しんきろう》もこいつが拵《こしら》えるんだから....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
でいた。が、たちまち今怒鳴りつけた事を思い出して、両腕を大きく開くや否や、猛然と
悪戯《いたずら》な女たちの方へ、二足《ふたあし》三足《みあし》突進した。
彼等....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
見れば今の大あらしも、あの虎や白蛇と同じように、鉄冠子の留守をつけこんだ、魔性の
悪戯に違いありません。杜子春は漸く安心して、額の冷汗を拭いながら、又岩の上に坐り....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
することはできなかった。喧嘩や騒ぎといえばいつでもこいというふうだったが、気質は
悪戯気たっぷりというほうで、悪気はあまりなく、強制的で荒っぽいのにもかかわらず、....