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「悪戯書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

悪戯書の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
可哀相な姉」より 著者:渡辺温
かった。男は、私が覗く度毎にドキンとさせられる程、いつか姉が私の顔へ眼鏡と髭とを悪戯書したその時の私の人相と、まるでそっくりなのである。 私はそこで顔ばかりで....
メデューサの首」より 著者:小酒井不木
看護婦について知っているだけのことを話し、そうして、トランプに負けた者にああした悪戯書きをするのであると説明しました。 すると紳士は笑うかと思いのほか、夜目に....
足迹」より 著者:徳田秋声
れ墨のようなものを描いて、にやにやしていた。 「知っていますよ。」 お庄はその悪戯書きを見て見ぬふりをしていたが、終いに一緒に噴き出してしまった。 「叱られま....
伝通院」より 著者:永井荷風
も門の中に進入《すすみい》る事ができなくなったのかと思うと、なお更にもう一度あの悪戯書《いたずらがき》で塗り尽された部屋の壁、その窓下へ掘った金魚の池なぞあらゆ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
何か? と孫兵衛、ズルズルと畳へ長くひき伸ばしてみると、どうだろう! まるで悪戯書きをしたような大きな文字で、墨黒々、こんな文句がなすってある。 あわれむべ....
美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
る。 正倉院御物の有名な「大大論」の人物画などそれである。きっと大昔の写経生の悪戯書きか、即興のスケッチでもあることだろう。写経料紙の端に、袍を着た※頭(帽子....