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悪法
「悪法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悪法の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
業《なりわい》に逆らってゆくもので、到頭|破落戸《ごろつき》仲間へおち、良くない
悪法ばかりやっております。根が胆《きも》ッ玉の太《ふて》え奴でげすから、追々その....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
此は年上で、おまけに質《たち》のよくねえ奴だから、邪魔者のお糸を遠ざけようとして
悪法をたくらんだ。さあ、それに相違あるめえ」 腕をつかんで一つ小突かれて、伊之....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かれは自分の甥を店の養子に直して、自分が後見人格でこの大身代を掻きまわそうという
悪法を巧《たく》んでいたが、その甥はまだ十五の前髪で、おきわと妻合《めあ》わせる....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ない。いっそ黙って何処へか売り飛ばして自分のふところを温めれば、一挙両得だという
悪法を企んで、お直には猿轡をはませて戸棚のなかへ押し込んで置いたんです。そうして....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
花が白らんだ頃の出来ごとで、若い男女をむごたらしい死の淵に追いやったのは、友蔵の
悪法に因ることが自然に世間にも知れ渡ったが、相手が悪いので甲州屋でも表向きの掛け....
「緑衣人伝」より 著者:田中貢太郎
問うて獄に繋いだ。 秋壑はまたある時、浙西に於て公田の法を行うたが、人民がその
悪法に苦しんだので路傍へそれを謗った詩を題した者があった。 嚢陽累歳孤城に因る ....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
そ、法律上でも禁止されているわけだし、それにこの点をもっと便宜的に片づけるには、
悪法も法である以上之に従うことが道徳的だという風に形式化して考えれば、咄は極めて....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
急務が、人心の改革(レフォルメーション)に存する、人心さえ緊張していれば、どんな
悪法悪制も或る程度まで善導出来るのだから、地主も小作もその点を反省して、例えば強....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ヲツケテヤッタラ、程ナク又々隠居ガ、岩瀬権右衛門トイウ男ヲ用人ニ入レテ、イロイロ
悪法ヲカイテ、権右衛門ヘ給金弐拾両ニ弐拾俵五人扶持ヤッテ好キノコトヲシオルカラ、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は、半七も薄々|睨んでいた。しかし正直者の清次郎が娘をそそのかして家出させる程の
悪法を書こうとも思われなかった。菊村の遠縁の親類が本郷にあるので、所詮無駄とは思....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
処《いずく》にかあらん、この身は女子なれども、如何《いか》でこの弊制《へいせい》
悪法を除かずして止《や》むべきやと、妾《しょう》は怒りに怒り、※《はや》りに※り....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
て低位にある根本的原因は、疑いもなく、政府の性質にある。その専制、その弱体、その
悪法とこれが悪運用は、その結果たる財産の不安固と相俟って、農業の途上に大きな障害....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
してできあがつた政府は、その立法権を行使して国民の意志や利益とはまつたく相反した
悪法を、次から次へ無造作に制定して行く。行政機関であるすべての官庁はただ
悪法を忠....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
らず。人たる者は天の正道に従うをもって職分とす。しかるにその節を屈して政府人造の
悪法に従うは、人たるの職分を破るものと言うべし。かつひとたび節を屈して不正の法に....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
その時の執法僧官なる者は無限の権力を持って居るところの強盗としか思われないほどの
悪法を働くです。
そこで市民は堪らないから「それ明日からモンラムが始まる」とい....