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悲報
「悲報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悲報の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
すると子供が死んだと云う便《たよ》りがあった。相生さんは内地を去る時、すでにこの
悲報を手にする覚悟をしていたのだそうだ。 相生さんは大連に来るや否や、仲仕その....
「人間灰」より 著者:海野十三
話が掛って来て、ゆうべ西風の妖魔が、空気工場から若き珠江夫人を奪っていったという
悲報を伝えた。これは大変だというので、丘署長の一行は、徹夜をして血走った眼を一層....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
まとっていた。 一方、かの闖賊は勢いますます猖獗になって、都もやがて危いという
悲報が続々来るので、忠節のあつい将軍は都へむけて一部隊の援兵を送ることになった。....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
うがね」と熊城は苦いものに触れたような顔になって、
「だが、おかげさまで、とんだ
悲報を聴かされてしまったよ。物凄い幻滅だ。あの銅版刷みたいに鮮かな動機を持った女....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
の秋、後醍醐天皇は吉野の南山|行宮に崩御せられた。北畠親房は常陸関城にあって此の
悲報を聞き、「八月の十日あまり六日にや、秋露に侵されさせ給ひて崩れましましぬと聞....
「火星兵団」より 著者:海野十三
た連合脱出隊のロケット五百台は、火星兵団のため、空中に全滅してしまった。
この
悲報は、全世界を打震わせた。
「今度は、大丈夫だと思っていたのに……」
「あれで....
「本困坊・呉清源十番碁観戦記」より 著者:坂口安吾
に現れないから、さてこそ神託によって禁足か。捜索隊が東京、横浜に出動する。徒労。
悲報のみ、つゞいて至る。 深夜、十二時十分前、もみじ旅館の玄関に女中たちのカン....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
の財産の良き相談相手であり同窓の友であると言う意外に於て、だから大月は、夫人から
悲報を真っ先に受けたわけである。 冬とは言え珍らしい小春日和で、列車内はスチー....
「街の探偵」より 著者:海野十三
室員七名が、研究中に揃いも揃って、冷たい屍体となり終ったのであった。この愕くべき
悲報に、僕は帆村探偵について、現場を覗きに来たというわけだった。 『一体どうして....
「日記」より 著者:宮本百合子
)晴 暖 〔摘要〕三越行 松野夫婦来訪 「青い鳥」を読む、細井氏令嬢の
悲報をうける、女鴨の死 眼覚めるとすぐ私はめすの鴨の死んだのを知った。一声も....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
係長は、慌しく電話室に駈けつけると、立山坑の地上事務所と札幌の本社へ、海水浸入の
悲報を齎した。続いて狭い竪坑の出口で圧死者などの出ないように、最も統制のとれた避....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
氏か宙外氏かによって代読されたことを記憶しておる。 子規居士は広島に在ってこの
悲報に接したのであった。けれども居士がしみじみと古白君の死を考えたのは秋帰京して....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
。大石君は兄戦死の公報が来てちょうど八月九日に郷里へ帰っていたのだが、大学潰滅の
悲報を聞くや、教室員を救護しようと北松浦から駆けつけてくれたのだった。「せめて先....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
便があれば、
軍には鴉の使があります。
メフィストフェレス
これは重大な
悲報に接しました。
あの岩角で我勇士が
難儀しているのを御覧なさい。
手近な高地....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
がまあどうでございましょう。彼はそういう罪で入獄する、つづいて縊死を遂げたという
悲報に接しました時の私の心持ち、まあどんなだとお思いになります? まるで天国から....