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悲観
「悲観〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
悲観の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
》 だ。それゆえにだ……俺のようなやつが、住むにはあまり不適当だ。こういうんだ。
悲観せざるを得ないじゃないか。……しかし俺は貴様たちを呪うようなことは断じてしな....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
自分の四肢は凛として振動するのである。 肉体に勇気が満ちてくれば、前途を考える
悲観の観念もいつしか屏息して、愉快に奮闘ができるのは妙である。八人の児女があると....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
盛を幻燈で中空へ顕わしたようで、轟々と轟く響が、吾妻橋を渡る車かと聞なさるるが、
悲観すると、煙が黄に、炎が黒い。 通りかかる時、蒸気が真白な滝のように横ざまに....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
報道で、初めいい話を聞かせておいて「しかし」と来る。このあとは、あべこべの悪材料
悲観材料の展開だ。「しかし」がいやになったゆえん。 ◯昨日来た映配南方局米本氏の....
「海底大陸」より 著者:海野十三
って死んでしまった方がましです」 マルラはじぶんが怒られたのかと思って、ひどく
悲観してしまった。 「おいおい、あまり早まっちゃいけないぞ。眼が見えなくなったと....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
て総ての犬が尽く合の子のカメ犬となって了ったように、純粋日本人の血が亡びて了うと
悲観した豪い学者さえあった。国会とか内地雑居とかいうものが極楽のように喜ばれたり....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
たちまちガス体となってしまうだろう。ああ、おそろしい目にあうものだ」 「……そう
悲観することはない。ガンマ王もそこはよく研究してたいさくが考えてあるはずだ。ほら....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
し、われわれはこの緊急なる事業を中止しなければならなくなるでしょう」 「じゃあ、
悲観的なことだらけですわね」 「まずそういっていいでしょう。しかし本艇がこんどの....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
空中分解するぞ」 「ええっ、それは……」 山岸少年は、若いだけに身も軽く、また
悲観することも知らず、兵曹長にいわれたとおり彼を助け起した。 二人は、もつれな....
「端午節」より 著者:井上紅梅
方太太は大層心配して、彼は辞職したかもしれないと、そっと顔色を覗いて見たが、別段
悲観した様子も見えない。 「どうしてこんなに早かったの」 彼女は彼の顔色を見定....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
。多分、電球が切断してこんなに真っ暗になっているので実験――イヤ商売が出来ないで
悲観しているのであろうと、彼科学者は思ったので、その男の傍へ近づいて、さて言った....
「競馬」より 著者:犬田卯
も、本当に一文なしになっちまったんだ。実に弱っちまった……。 紳士はつくづくと
悲観した。 ――これ、君、鎖とも五円でいいよ。じつは買う時は八十円したんだがね....
「瘤」より 著者:犬田卯
一人、村で米穀肥料商を営んでいる沢屋の旦那である。 「そんなら文句はねえが、俺も
悲観しちまったな。いくら呼んでもそばへも寄って来ねえときては……俺もこれ、いよい....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
ものに……ああ、俺はもうだめだ。若様、貴様勝手に掃除しろ。 瀬古 僕もすっかり
悲観したよ。もとはっていえば青島が悪いんだ。堂脇のお嬢さんのモデル事件さえなけれ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
である。 その他必要な資材は何れも必ず生産し得られる。機械工業についても断じて
悲観は無用である。天才人を発見し、天才人を充分に活動せしむべきである。 国家が....