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「情夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

情夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
註一)母は伝吉を産《う》んだ翌年、病死してしまったと云うものもある。あるいはまた情夫《じょうふ》の出来たために出奔してしまったと云うものもある。(註二)しかし事....
」より 著者:芥川竜之介
》に至るまで、何等|断乎《だんこ》たる処置に出でられざるは……されば夫人は旧日の情夫と共に、日夜……日本人にして且|珈琲店《コーヒーてん》の給仕女たりし房子《ふ....
或る女」より 著者:有島武郎
んから、窮境を助けると思ってどうか」 正井は葉子を男たらしと見くびった態度で、情夫を持ってる妾《めかけ》にでも逼《せま》るようなずうずうしい顔色を見せた。こん....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
い》の給金を払うに到《いた》れり。 渠は親もあらず、同胞《はらから》もあらず、情夫《つきもの》とてもあらざれば、一切《いっさい》の収入はことごとくこれをわが身....
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
いでしょう井東《いとう》さん。絹子の命をかけてお願いしてよ」 このしつっこい色情夫人《しきじょうふじん》には、もう三十日あまりも纏《まと》いつかれていた。僕の....
婦系図」より 著者:泉鏡花
房もあり、情婦もあり、娘も有る。地位も名誉も段違いの先生だ。酒井俊蔵を夫と思え、情夫と思え、早瀬主税だと思って、言いたいことを言え、したいことをしろ、不足はある....
ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
った最後の方程式がみつかったようだね、帆村君」 「そうですね」 「おみねと、その情夫の木村銀太との共謀なんだ。さっき一平が寝ていたと思ったのはあれは銀太なんだ。....
赤外線男」より 著者:海野十三
ている梅子らしい気がして来ました。そこで寄ってたかって聞いてみますと、梅子のやつ情夫と熱海へ行っていたというのです。それを聞いて同胞は、夢のように喜び合ったわけ....
蠅男」より 著者:海野十三
これはフランス語ですが、つまり婚約者です」 「婚約者やいうのんか。なんや、つまり情夫のことやな」 「まあ、失礼な。――」と、女は蒼くなって叫んだ。 「まあ、そう....
灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
ていたそうですが、なんしろ相手がよくない船乗りのことで、定石どおり、子供は孕む、情夫には捨てられたということになって、半年ほど前に、すごすご帰って来たんです」 ....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
と警官連は半次の仕業と知ると、云いあわせたように仰天した。 「――つまりこの女の情夫である麹町の殿様半次が一番怪しいということになる。半次ならやりかねないだろう....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
の段、方程式のほんの初歩さ。人の見ている前の所作なんぞ。――望む処は、ひけ過ぎの情夫の三角術、三蒲団の微分積分を見せたかった……といううちにも、何しろ昨夜は出来....
街頭」より 著者:岡本かの子
骨まで呑み込まれてしまうかだ。 行列の前の方で鬘で年を隠したマダムが逃げた若い情夫と思わずめぐり合った。金棕櫚織の襟飾に手がかかる。 ――まあ、この薄情が!....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
面的な構図を描いて見るとしよう。……先ず比露子夫人は、岸田直介との結婚後、以前の情夫である上杉に依って何物かを――それは、例えば、恋愛の復活でもいいし、又何か他....
黒猫十三」より 著者:大倉燁子
久と、負傷した警官との写真が出ていた。 世界を跨にかけた女賊黒猫トミー及びその情夫が、辰馬銀行の金庫から多額の金を奪って逃走した。しかもその案内役は頭取の令息....