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「情操〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

情操の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老妓抄」より 著者:岡本かの子
るかを量ってみてよ」 柚木は二三度膝を上げ下げしたが 「結婚適齢期にしちゃあ、情操のカンカンが足りないね」 「そんなことはなくってよ、学校で操行点はAだったわ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
性、乾燥性、湿潤性等の元素がいかに混合されているか、その程度の差によってその人の情操、根性が定まり、また罹りやすい病もきまり、生死も定まるのである。このいろいろ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
テルリンクの象徴悲劇などで名を謳われただけあって、四十を一、二越えていても、その情操の豊かさは、青磁色の眼隈に、肌を包んでいる陶器のような光に、かつて舞台におけ....
家庭愛増進術」より 著者:岡本かの子
わたくしもわたくしの同棲者も元来が或る信念の上に立つと従順な人間になり生活意識や情操が一所に集注するたちと見えます。(それゆえ却ってこの信念を樹立し合わなかった....
『出家とその弟子』の追憶」より 著者:倉田百三
日を送った。そして二十七歳のときあの作を書いた。 私の青春の悩みと憧憬と宗教的情操とがいっぱいにあの中に盛られている。うるおいと感傷との豊かな点では私はまれな....
学生と教養」より 著者:倉田百三
る。幸福主義は初めは個人の感覚的快、不快から発祥する。ハートゥレイによれば道徳的情操は、他の高尚な諸感情とともに、感覚に伴う快、不快の念から連想作用によって発生....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
さながら将棋盤の如しさ。ねえ熊城君、僕はエイメ・マルタンじゃないがね。人は自分の情操を書き送るのに、強がちインキで指を汚すばかりじゃない。それを花に托けて、送る....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ろう、その血を受け継いでいるからでもあろう、お菊のおとなしい性質の中には、芸術的情操がふくまれていて、それがお菊の美しさと、清浄とを倍加しているのであった。 ....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
たる倫理教となる次第である。今日の倫理のあきたらぬところは、あまりにそれが宗教的情操を欠いているからである。倫理に関する知識としては成立しておっても情意の側にお....
少年の食物」より 著者:木村荘八
ありましたし、第一、懐しいせいもある。来者不拒、去者不追。かなり本当のこととその情操を感じたこともあります。 その後今では別段何とも思いません。こう云うかんば....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
と思います。 私はこの頃は自分に勇猛心のないことを感じだしました。自分の宗教的情操は、いまだ気分の域を出でず、自己に甘える、アイテルな部分が、おもな部分を占め....
茶美生活」より 著者:北大路魯山人
けているのであろうか、という点である。 三、四百年前の生活者、知能も品位も高き情操豊かな人々の苦心と愛情によってつづられた聡明たる美をもって成りたった茶道が、....
新童話論」より 著者:小川未明
なる経験と一致するや否やを考究するには至らないのであります。 それ故に、課外の情操教育や、乃至人格を造る上に役立つ教化は学校教育と併行して奨励されなければなら....
近頃感じたこと」より 著者:小川未明
反省と自治的精神によってのみ、その結果が期待されるものと信じます。そして、かゝる情操の素因をつくるものこそ、実に文芸の使命であり、人格的教育のたまものと考えてい....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ました。「世の中には人間以上の力の存在が必ずある。人々はこれに気付き、高尚敬虔な情操を養わねばならぬ」と。先生は言説ばかりではなく、実際に仏教家の子弟などを自分....