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「惣髪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

惣髪の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
下がったところに、それが彼の式部というのであろう、五十ばかりの如何にも京侍らしい惣髪の男が、白い袴に一本の刀をさして行儀ただしく控えていた。神前をはばかるのか、....
巌流島」より 著者:直木三十五
けたそうで御座るが」 と云った時、武蔵、燭台をとって面《おもて》へ近づけつつ、惣髪にしている額を撫で上げつつ、 「よっく御覧なされ、幼い時腫物をして少しあとが....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
に、それほど深く決心したところがあると悟る由もありませんから、やはり、従前通りの惣髪《そうはつ》を整理して、念入りに撫でつけて、別製の油でもつけさえすれば仕事が....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
前に名乗りました。 年は若いし、小柄ではあるし、色は白いし、額は広いのに、髪は惣髪《そうはつ》に結んであるので、一見、女にも見まほしいといったような優男《やさ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 道庵、その祭文語りを聞くとまたいい心持になってしまいました。 祭文語りは惣髪《そうはつ》を肩にかけ、下頤《したあご》に髯《ひげ》を生やし、黒木綿を着て、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ました。 但しその道庵先生でないことは、頭が慈姑《くわい》でなく、正雪まがいの惣髪《そうはつ》になっている。道庵先生よりもう少し色が黒く――皮肉なところは似て....
丹下左膳」より 著者:林不忘
、精々いなせに飛びこんでゆくと! 聞き覚えのある謡曲の声とともに、よもぎのような惣髪《そうはつ》のあたまが一つ、せまい湯船の隅にうだっている。 はッ! と思う....
志士と経済」より 著者:服部之総
、するすると安全な地下殿堂にもぐりこんだ。洛西の山口薫次郎から旅費を貰い、評判の惣髪《そうはつ》を奴《やっこ》びんに剃り落して商人に化け、備中|連《つれ》島の三....