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惨状
「惨状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
惨状の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
に乗り合いを振り落とさんとせり。 恐怖、叫喚、騒擾《そうじょう》、地震における
惨状は馬車の中《うち》に顕《あら》われたり。冷々然たるはひとりかの怪しき美人のみ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
同じにやられるのです。かくて空軍による真に徹底した殲滅戦争となります。国民はこの
惨状に堪え得る鉄石の意志を鍛錬しなければなりません。また今日の建築は危険極まりな....
「一つの世界」より 著者:伊丹万作
君の手紙と東京から帰った会社の人の報告で東京の
惨状はほぼ想像がつく。要するに「空襲恐るるに足らず」といった粗大な指導方針が事を....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
けさ某の四十頭を撲殺|云々と通じてくるのである。某の七十頭、某の九十頭など、その
惨状は目に見えるようである。府内はいっさい双蹄獣の出入往来を厳禁し、家々において....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
ま、なかなか室から出て来そうな気色もみせなかった。 第三の犠牲者のお千代の殺害
惨状はあまりにも悲惨だった。女給一同は、第二の惨劇以来というものは、カフェ・ネオ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
変した重病者「大東京」のむごたらしい姿が、曝露しようとしている。白光の下に、その
惨状を正視し得る市民は、何人あることであろうか。 暁の偵察 昭和十×年五....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
万だった。二十五万の広島でこれだけの死傷が一時に発生したのであるから、そのときの
惨状は地獄絵巻そのものであったろう。誰かその画を描き、アメリカ、イギリスなどへ贈....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
て此の如く泥草鞋に蹂躙られつゝある。嗚呼是れ何たる惨事であろう。 此満目傷心の
惨状に感慨禁ずる能わず、暫らくは焼けた材木の上を飛び/\、余熱に煽られつゝ彼方此....
「地球要塞」より 著者:海野十三
連の艦隊は、煙幕の中に隠れているが、その半数は爆撃のため損傷をうけ、傾いている。
惨状《さんじょう》は、目を蔽《おお》いたいくらいだ。その中に、旗艦ユーダ号が、な....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
人帝国の空中兵団は、われわれ同胞の上へ襲いかかったのである。猛爆、また猛爆、その
惨状は聞くにたえないものがあった。 地底へ下りれば、敵の地底兵団あり、地上へ出....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
偵の命令で、なお全速力で、現場に近づくにしたがって、爆発のため破壊された家や塀の
惨状が、三人の目をおどろかせた。現場ちかくで頤紐かけた警官隊に停車を命ぜられた。....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
うに真暗です。しかしヘッド・ライトに照らされて街並がやっと見えます。ああ、何たる
惨状でしょうか。 「うむ、これはひどい!」 「まるで大地震の跡のようだッ」 「お....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
鶴のような長身が見える。 「おお、司令官。あれに飛行島が見えます。あ、なんという
惨状!」 さすがの長谷部少佐も、あまりの無慚な飛行島の有様に眼を蔽いたいほどだ....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
も脆いものであった。 さて川岸づたいに、お千の住んでいた緑町の方へいってみた。
惨状は聞いたよりも何十倍何百倍もひどかった。全身泥まみれとなり、反面にひどい火傷....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
むけた。 門内に居た五百人の親戚や名士達は一人として生きては居ないらしい。その
惨状を、ここに記すのは、筆者としても到底忍び得ないところである。 それから三十....